最近高速道路のトイレを利用しましたか?場所にもよりますがめちゃくちゃきれいになっています。ただ定期的に清掃されているというのではなく、デザインや設備面などビックリしました。
最近、新名神高速道路の茨木千提寺パーキングエリアを使う機会がありました。ここはトイレと自販機しかない小さなパーキングエリアでしたが、トイレに入ってとても驚きました。きれいで、手洗い場もフロアの中心にあり、長距離ドライバーや仮眠される方のために髪を洗う場所まで設置されていました。デザインもシンプルですが精錬されたもので、私が知っている高速道路のトイレとは違っていました。また圏央道の厚木パーキングエリアのトイレは和風な作りの落ち着きのあるトイレでした。
一昔前のSA・PAのトイレは公衆便所が少し広いぐらいの物でしたが、近年はかなり変わって来ていて、高頻度で清掃されており、温水便座は当たり前で、どこの個室が空いているのかなど分かるようになっています。
なんで、ここまで高速道路のトイレが進化していったのでしょうか。
高速道路の民営化が大きいのではないでしょうか。民営化したら企業は利益を上げる必要があります。売店やフードコートに力を入れるならある程度の利用増は見込めますが、トイレが汚かったり、古かったりしたらあそこのサービスエリアはやめて次のところに行こう、となってしまいます。たかがトイレされどトイレですね。トイレも一新してきれいにすれば利用者は気兼ねなく使用してくれます。
日本高速道路インターナショナル代表取締役社長を務める黒田氏は、トイレがきれいな空間になる→好感度がアップする→顧客が増えてSA・PAにお金を落としてくれる→親会社の財布が潤う→メンテ中央にも予算が回る、という「風が吹けば桶屋が儲かる」理論を持っていました。役人とは違い柔軟で合理的な考えを持っていますよね。トイレをきれいにしたことで高速道路に対する評価も上がったようです。
確かにトイレをきれいにしたとしても企業に収入が増えるわけではありません。むしろ新たにトイレを一新すれば費用が発生します。しかし、日本人は清潔です。潔癖な人もたくさんいます。トイレに対してこだわりを持っている人種です。我慢できるのであれば、汚いトイレよりきれいなトイレがあるSAやPAを選ぶのは当然かもしれません。そこで立ち寄れば売店やレストランでお金を落としてくれて、企業の収入は増えるのです。
最近のSAはご当地グルメ、温泉、ドッグラン、遊園地など観光スポット化しています。大人も子供も楽しめる場所となっていますね。もし皆さんがこんどSA・PAに立ち寄った際にはトイレの進歩も見ていただけると面白いかもしれません。感動できるトイレに出会えますように。