貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

なぜ日本には杉の木がたくさんあるの?

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春になると現れるのが「花粉」です。梅や桜が咲き絶好のお花見日和なのに花粉症の人にとってこの季節は憂鬱な時期ではないでしょうか。そもそもなんで日本にはこんなに杉の木があるのでしょうか。私も「杉なんか切ればいいのに」と何度思ったことでしょうか。

 

日本にはどのくらいの杉の木が生えているのでしょうか。国土の実に12%が杉に覆われています。こんなに杉が生えている国はほかにはありません。まさに杉大国ですね!それゆえ花粉症の70%の原因が杉で、花粉症=杉花粉になっているのです。

 

もともと日本に杉がたくさん生えていたのでしょうか。そうではありません。もともとは広葉樹もたくさん生えていました。しかし第二次世界大戦中、または戦後に建物や紙やまきを作るためにたくさんの木が伐採されていきました。そのため杉を植えていったのです。なぜなら杉は真っ直ぐ育ち、成長も早いからです。戦後、植林には杉を植えるという方針のもと全国で盛んに植えてゆきました。

 

さらに、1970年頃に建築ブームとなり材木の相場が跳ね上がります。そのため、どんどん山にある木を切っていったので、山々は丸裸になり、さらに杉を植林するようになりました。その植えた杉の木を使ってゆけば良いのですが、その後海外から安い材木が入ってくるようになり、人々は国産の高い杉より海外の安い材木を利用するようになってしまいました。残った杉や檜は放置され、手入れのされていない商業価値の無いものとなったのです。

 

杉や檜というのは樹齢30年を過ぎると子孫を残す段階に移行するため、多くの花粉を出すようになります。近年の花粉症患者の右肩上がりで増大しているはそのためと考えられていますので、今後も花粉症には悩まされ続けるということですね (゚Д゚;)

 

ところで、皆さんは避暑地ならぬ、「避花粉地」という言葉をご存知でしょうか。スギ花粉は日本全域に降りそそいでいると思われがちですが、実は北海道の大半や沖縄県ではスギ花粉の飛散が少なくスギ花粉症の患者数も全国で非常に少ないです。そのため避花粉地と呼ばれる、花粉の少ないもしくは無い場所に行くのが流行っているようです。

 

例えば、「花粉逃避ツアー」「花粉症疎開ツアー」「避紛地ツアー」などの名前で各旅行会社がツアーを出しています。どうしても花粉症が辛くて逃げたい方にはお勧めです!!私も会社の休みが取れるのであれば、1か月ほど逃避したいですね…まず無理そうですが。

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