観光公害という言葉を知っていますか?ここ最近ニュースなどで見聞きするようになりました。この観光公害とは、観光によってもたらされる弊害の事です。
例として、観光客が路上にゴミを捨てていく、夜中でも騒ぎまくる、勝手に私有地に入って写真を撮っていく、などの被害のことです。近年多くの外国人を受け入れているため、日本の主要な観光地にはたくさんの外国人が押し寄せてきます。大都市では外国人を見ない日はありません。特に京都では日本的な文化や神社仏閣を求めて各国から外国人がやってきます。
10年前に京都に行きましたが、さほど外国人が多かった印象はなく、祇園周辺の市バスも比較的スムーズに走っていました。しかし昨今では急激に観光客が増えたため、対応が追い付いていないのが京都の現状です。
観光客が来る=お金を落としてくれる、という図式が成り立ちます。宿泊、食事、買い物、交通などでお金を支払うからです。しかし恩恵を受けるのは観光客相手に商売をしている人だけです。地元の市民にとってみれば恩恵を受けるどころか、被害者となっています。では、どんな観光公害がもたらされているのでしょうか。
〇ごみの放置
日本は世界でも有数の清潔な国です。ポイ捨てをすることに良心がとがめる人も少なくないでしょう。しかし海外ではポイ捨てが当たり前の国もあります。小さなころからそれに慣れていれば、日本であってもやってしまうのではないでしょうか。習慣だからです。
〇敷地に勝手に入ってくる
京都にはたくさんの純和風の家があります。敷地にはよく手入れされた庭もある家が少なくありません。そういった風景に魅了されている外国人もいます。写真を撮ってインスタにアップしたい、という感情が強くなるとお構いなしに侵入してしまうようです。
〇民泊が増えたので住宅街に多数の外国人
民泊として家を貸し出しているところは、自宅だったりマンションだったりします。住宅街であればガラガラとスーツケースを転がし、夜中であっても宿泊先を探し回っています。マンションであればロビーにたむろ、ごみの捨て方を知らないため放置、夜中まで大声で話しているなどの被害があります。
〇人が多すぎるため交通渋滞が激しい
京都のバスは外国人が多くなったため、乗り降りに時間を要し、定時運行が難しくなっているというのを聞いたことがあります。運転手も大変ですよね。
〇舞子さん芸子さんが追いかけられる
日本人であっても見る機会はほとんどありませんが、外国人にしてみれば珍しいことこの上ない人たちなのです。彼女たちに話しかけてみたり、一緒に写真を撮ろうとしたり、芸能人さながらの存在になっています。道を歩くだけなのに大変ですね。
地元の人に聞くならば、ほかにもあがってくるのでしょう。住民はただ静かに暮らしたいというのが本音であるに違いありません。私達日本人も含め、外国に行くということは、その国の法やモラルも守らなければなりません。そうでないと観光地に住んでいる住民にとってみれば迷惑千万な人たちになってしまうのです。私も気を付けたいと思います。