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なんで大間のマグロは有名なの?

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大間と言えばマグロを思い浮かべるでしょう。しかし大間ってどこ?と思うかもしれません。名前だけが先行してしまっているからですね。場所は青森県の下北半島の一番北にあります。本州最北端の町です。大間町から北海道の一番近い場所(汐首岬―函館市)だと17キロしか離れていません。津軽海峡って以外に狭いんですね。

 

さて、マグロと言ってもミナミマグロ、ビンナガマグロ、メバチマグロ、キハダマグロなど、いろいろな種類のマグロがおり世界中を回遊しています。
その中でも、黒いダイヤと呼ばれるクロマグロ「通称:本マグロ」は、マグロの中でも最も大型のマグロになります。その中でも最高級なマグロが、大間で水揚げされる「大間マグロ」です。今年の豊洲での初セリで1匹3億3360万円の値がつきました。話題作りですが・・・

 

マグロは回遊魚なのだから日本の他の場所でも採れるはずです。しかしなぜ大間のマグロはそんなに有名なのでしょうか?

 

クロマグロは日本周辺を流れている海流に乗っています。対馬海流、千島海流(親潮)、日本海流(黒潮)などです。ですから九州、山陰、近畿、関東、北陸、東北などどこででも採ることが出来ます。マグロは餌となる魚を追って海流を北上してきます。そして津軽海峡を通って行きます。

 

津軽海峡は3つの海流が交わる場所なので多くのプランクトンがいて、それを食べる魚を追いかけてマグロもやってくるのです。そして冬が近づくにつれて海水温も下がってゆくと、大間を通るマグロはたくさんの脂を溜めていくのです。←これが中トロや大トロですね!

 

通常行なうのは「はえ縄漁」です。採れる量が多いのはいいのですが、仕掛けが長いので、釣られてから冷凍されるまでの時間も長くなってしまうため、鮮度が悪くなるという欠点があります。しかし大間では、一本釣りでクロマグロを採っています。一本釣りだとマグロに傷が付かず、魚が弱ってしまう前に血抜き生〆作業を施すため、鮮度を保ってマグロを出荷することが可能となります。美味しさを保てるんですね。

 

大間は美味しいクロマグロを採るにはうってつけの場所なのです。ただブランドイメージが強すぎて値段も高くなっているのです。さすがに3億円以上出してまでマグロを買おうとは思いませんよね・・・。

 

マグロは美味しいのでたくさん食べたいのですが、近年では中国や台湾など日本食ブームによって乱獲されているようです。それゆえ日本で採れるマグロの数も減っています。そのうちマグロは高級品になるかもしれませんし、もしくは絶滅してしまうかもしれません。そうならないために養殖マグロの研究も進められていますので、天然にこだわらず、養殖マグロにも期待したいと思います。

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