貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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高級住宅街「チバリーヒルズ」って何?

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平成から令和に元号が替わる2019年。ちょうど30年前に一つの街が生まれました。その名前はワンハンドレッドヒルズ(One Hundred Hills)です。あまりピンと来ないかもしれません。もしかしたら、チバリーヒルズと聞くと「ああ、あそこか」と思い出される方もおられるのではないでしょうか。

 

1989年(平成元年)に分譲を開始したワンハンドレッドヒルズは、バブル景気の時だったのもあり、一戸当たりの分譲価格は5億から15億円という破格の値段設定でした。当時のマスコミが、アメリカのロサンゼルスにある高級住宅街ビバリーヒルズにもじってチバリーヒルズと名付け、その後もチバリーヒルズと言われ(揶揄され)続けています。報道の影響もあり、チバリーヒルズを一目見ようと見物人が殺到したため、「家の見学はご遠慮下さい」の看板が置かれています。

 

住所は千葉県千葉市緑区あすみが丘6丁目になります。千葉市の中でも南東に位置していて、東京都心部からは50km以上も離れています。最寄り駅は外房線の土気駅になります。千葉駅までは約20分、東京駅までは約60分かかります。当時は京葉線が東京まで直通していませんでしたのでもっと時間がかかったことでしょう。

 

このように、都心から遠く交通の便が悪かったことや、バブル崩壊の影響もあって、60件を予定していた分譲件数は38件程度でした。残りの住宅着工もストップし、売り出しPRもしていないようです。閑散とした高級住宅街になってしまいました。バブル経済の負の遺産の象徴となってしまいましたね…

 

この街の特徴としては、住宅街にゲートが設けられており周囲は高い塀で囲われています。このような街をゲーテッドコミュニティ(Gated community)と呼びます。住民以外の敷地内への出入りを制限することで防犯性を高めています。塀の中では管理会社のパトロールカーが巡回しており、写真撮影が禁止されています。

 

ここは東急不動産が開発した街です。東急不動産と言えば東急沿線の田園調布や青葉台など、高級住宅の開発に成功していますが、このワンハンドレッドヒルズは見事に失敗してしまいました。バブル景気とは言え、やはり千葉の田舎ではどうにもならなかったのでしょう。外房線に沿線ブランドはありませんし、東京にも遠いので敬遠されるのも無理はないですね。やはり不動産は高級であればいいというものではないのですね。

 

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