女性が将来なりたい職業の上位にCA（キャビンアテンダント）があります。最近は男性のCAもよく見かけますね。女性のCAさんは清楚で上品、かつ華やかに見える人が多く、女性にとってあこがれのようなものがあるのでしょう。個人的な印象ですが、アメリカの航空会社に乗るとCAが大きなおばさんであることが多く、ユナイテッド、デルタ、アメリカン、コンチネンタルどの航空会社のCAも似たような感じでした。対してアジアの航空会社は比較的若い女性の方が多いような気がします。
さて、洋の東西を問わず、また年齢に限らず女性のCAさんは濃く見えます。これはなぜでしょうか。
メイクに関係しているのが、キャビン内の照明です。機内照明は、外の太陽光と比べるとどうしても薄暗くなってしまいます。キャビン内でナチュラルメイク（薄化粧）にしてしまうと不健康に見えてしまい、表情が暗いと乗客の印象も悪くなってしまうという理由があり、メイクを濃い目にしているようです。また、CAさんは乗客の接客をしてくれると同時に、何かあった時のための保安要員でもあります。緊急時に誘導する際にＣＡが目立ちやすいようにするためです。
では、キャビン内の照明をもっと明るくすればいいのではないでしょうか？
キャビン内の照明ってどうなっていますか？実は、収納棚の上と窓の上方にある蛍光灯や電球の光を一度天井や壁に反射させ、その反射光でキャビン内を明るくしています。このような照明の方法を「間接照明」といって、すべての機内でこの形が採用されています。直接照明にすればもっとキャビン内を明るくできるはずです。しかしキャビン内は間接照明にする理由があります。
もし天井や壁に直接、照明を付けてしまうと、飛行機が大きく揺れた時にぶつかったりして照明器具が割れて怪我をする恐れがあります。また、蛍光灯が割れるような事態が起こったとき、乗客にガラスの破片が降りかかる事態にもなりかねません。怪我防止のために間接照明が採用されています。
また、直接光が目に入るより、間接照明は光が柔らかいためキャビン内をリラックスした雰囲気にすることもできます。機内に何時間もいることを考えると間接照明の方が乗客にとっても良いですね。照明一つをとっても私たちの安全と快適な旅を提供しているんですね。
最後は少し脱線してしまいましたが、CAの化粧が濃いのはキャビン内の照明が関係しているということでした。
