およそ265年続いた徳川幕府。徳川15代の将軍がいましたが、各々の死因となるとそこまでクローズアップされることはありません。今回はその点を考えてみたいと思います。
初代将軍は徳川家康。当時はポルトガル人やスペイン人の来航によって西洋の料理が日本に入ってきました。その中に南蛮焼（天ぷら）がありましたが、徳川家康は鯛の天ぷらによる食中毒で死んだと言われていましたよね。腹痛になったというのは記録が残っているので確かなようですが、食中毒になってから3か月後に死んでいます。もともと胃がんがあり、食中毒によって胃がんを悪化させたのではないかと言われています。享年75歳。
二代目徳川秀忠。関ヶ原の合戦に間に合わず家康から怒られた人です。死因は消火器がん。享年54歳。
三代目徳川家光。「参勤交代」の制度や、江戸時代特有の「鎖国体制」を整えた人です。死因は脳卒中。享年48歳。
四代目徳川家綱。殉死を禁止した人です。『殉死とは、主君が亡くなった際、後を追って家臣たちが切腹するという習慣』。死因は定かではありませんが心筋梗塞による急性疾患と言われています。享年40歳。
五代目徳川綱吉。生類憐みの令の生みの親。死因は成人麻しん。享年64歳。
六代目徳川家宣。家宣は生類憐みの令と酒税を廃止し、役人への賄賂も禁止するなど優れた名君。死因はインフルエンザ。享年51歳。
七代目徳川家継。大奥を揺るがす一代スキャンダル「絵島生島事件」が起こったのは家継の時代。死因は急性肺炎。享年8歳。
八代目徳川吉宗。お金のかかる大奥を廃止、質素倹約を勧めた暴れん坊将軍。死因は脳卒中。享年68歳。
九代目徳川家重。元来身体は弱かったが、信頼のおける家臣に支えられた人。死因は脳性麻痺による排尿障害。享年51歳。
十代目将軍徳川家治。政治では田沼意次を重用し、将棋では8段を送られるほどの人物。死因は脚気による急性心不全。享年50歳。
十一代目将軍徳川家斉。分かる範囲でも53人の子供を遺した絶倫将軍。死因は高齢による腹膜炎。享年69歳。
十二代目将軍徳川家慶。27人の子がいたのに、成人したのは後に十三代将軍となる家定ただ一人だった。悲運のパパ。死因は暑気あたり。享年61歳。
十三代目将軍徳川家定。お菓子作りが好きな篤姫の旦那様。死因は脚気による急性心不全。享年35歳。
十四代目将軍徳川家茂。31本の歯のうち30本が虫歯という大の甘党将軍。公武合体を推進した人物。死因は脚気による急性心不全。享年21歳。
十五代目将軍徳川慶喜。徳川幕府最後の将軍。東京にある日本橋の文字を書いたのはこの人。死因は急性肺炎。享年77歳。
将軍という立場上いろいろな意味で守られていますが、やはり病気やストレスからは逃れることが出来ませんでした。今の時代なら治る病気でも当時ではどうしようもなかったのでしょう。今回は歴代将軍の死因と寿命を見ていきました。
