貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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高速バスに使われているスーパーハイデッカー車とは何?

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写真はwikipediaから参照 スーパーハイデッカーバス

バリアフリー法が出来たことにより、公共交通機関においてバリアフリー化が推進されています。障害者や高齢者が移動を円滑に行えるよう官民一体で取り組んでいます。そのため路線バスでも段差のないノンステップ化バスが多く採用されています。しかし観光バスや高速バスではノンステップバスは見かけません。ハイデッカーバスやスーパーハイデッカーバスが主流です。

 

そもそもハイデッカーとかスーパーハイデッカーとは何でしょうか。客室の床を通常より高い位置に配置したバスのことです。これは鉄道でも使われています。「ハイデッカー(high decker)」という言葉は英語に由来したものではなく、客室の床(デッキ)を高くした車両構造を表すもので、日本独自に用いられている言葉です。そこにスーパーが付くと、さらにデッキが高くなることを意味します。ちなみにダブルデッカーという言葉もありますが、これはデッキが2つ、つまり二階建てという意味です。

 

では本題の、高速バスではなぜスーパーハイデッカーバスが採用されているのでしょうか。スーパーハイデッカーバスの特徴は何といっても眺望が良いという点があります。車高が3.6メートル以上ありますので、眺めは抜群です。もともとこのバスは観光バス業界によって採用されました。

 

しかし、観光は一切行わない夜行バスにもスーパーハイデッカーバスが使われています。なぜでしょうか。そこには快適性が関係しています。乗ってしまえばハイデッカーもスーパーハイデッカーもスペース的にはさほど変わりませんが、床下のスペースは違います。スーパーハイデッカーの床下にはかなりのスペースができ、そこに荷物を収納すれば、乗客は車内に荷物を持ち込まなくても済みます。その分、座席まわりをゆったり使えます。

 

また、床下部分にトイレを設ければ、乗客も心理的に使いやすく感じます。また運転士の仮眠室も設けることができますので、長距離を走るバスにとって使い勝手が良くなるのです。

 

橋の上などを走行するさい、強風が吹くと背の高さゆえぐらつきが生じますが、普通に走行する分には安定しています。加えて、エンジンなどの駆動部分から座席までの距離が離れているので、振動が少なく夜行バスにも適しています。

 

しかし、スーパーハイデッカーバスは車両価格の高さや、燃費が良くないなどのデメリットもあり、ハイデッカーバスを採用するバス事業者が多いようです。乗客としてはスーパーハイデッカーに乗れるとなぜか得した気分になれますが…私だけでしょうか。

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