貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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影の薄い西武新宿線 しかし利用者にとってはありがたい路線

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みなさんは西武新宿線を利用したことはありますか。西武新宿駅から本川越駅の47.5kmを結んでいる路線です。沿線に住んでいれば馴染みがある路線かもしれませんが、首都圏に住んでいても西武新宿線を利用したことのない方は多いと思います。なぜでしょうか。

 

名前にもある通り新宿が起点です。しかしJR新宿ではなく、西武新宿駅です。西武新宿駅は歌舞伎町にあり、JR新宿駅とは全くの別物であるため利便性にかけています。一応両駅は徒歩圏内ではあるものの数百メートル歩かないといけませんので、乗り換えには不便な駅という認識があります。また地下鉄に直通していないという点でも不便な路線という印象を与えています。

 

そのため西武新宿駅よりもお隣の駅である高田馬場駅が乗換駅として利用されています。これは乗降人数を見ても明らかです。西武新宿駅の1日平均乗降者数は121,462人(令和2年)に対し、高田馬場駅は207,124人(令和2年)となっています。西武新宿駅を利用するのは座って帰りたいサラリーマンが多いようです。

 

そんな不人気な西武新宿駅ですが、実際のところ西武新宿線の通る自治体は新宿区、中野区、杉並区などを経由してから練馬区に入りますので、全体的には地価の高い場所を通っている路線になります。それでも使い勝手の悪さから駅の近くでも家賃は低いという現象が起きているのです。

 

西武新宿線の利用者は西武池袋線よりも多いという謎な現象が起きています。その理由は沿線に住む大学生の多さがあげられます。といっても大学が多いわけではありません。ビッグな大学があるからです。それが早稲田大学です。他の大学とは違い、早稲田大学のキャンパスは散らばっておらず約5万人の学生は早稲田周辺のキャンパスに通います。その最寄り駅が高田馬場駅ということで、早稲田および高田馬場へのアクセスを考え、比較的家賃の低い西武新宿線沿線に住む傾向があるようです。そのため西武新宿線は学生によって支えられている路線と言えるでしょう。

 

利用者が池袋線より多い理由として小江戸と呼ばれている川越に乗り換えなしで行けるというものがあります。川越は古い町並みが売りで、駄菓子横丁や名産のさつま芋などもあり、観光地としても人気の場所です。新宿から1時間もかからずに行くことができますので、日帰りでも十分楽しめる場所となっています。

 

どうしても東急や小田急などに比べて影が薄い路線ではありますが、路線が持つメリットを生かして新宿線は頑張っているんですね。

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