貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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走る広告塔 ラッピングバスはどうやってつくられているの?

写真はwikipediaから参照

路線バスを見ていると、バスのボディ全面に広告が描かれています。飲食店、塾、アニメ、観光地など多種多様の広告が見て取れます。このようなバスをラッピングバスと言います。この種のバスはどうやってつくられているのでしょうか。

 

ラッピングバスはペンキで塗装しているわけではありません。昔はペンキで広告を描いていた時期がありましたが時間とコストがかかりすぎました。また、ペンキを消すにも時間がかかってしまいます。その間はバスを稼働することができないためバス会社にとっては痛手です。

 

その後、主流になったのは側面や後面に長方形のボードを設けて、そこに広告を掲載するという方法に変化しました。広告の差し替えも楽ですし、バスの稼働に支障もありません。でもデメリットがあります。それはスペース上の制約があり大胆な広告表現が出来ないのです。

 

そこで登場したのがラッピングによる広告です。粘着ビニールの進化によって、広告をシール化して車体全面に貼り付けることが可能となりました。分かりやすく言えば、広告シールで車体全体をラップする技術が開発されたのです。ラップは1日で貼ることができ、剥がすのも簡単です。バスの稼働を気にする必要もありません。そしてバス全体が広告塔となりますので、大胆かつ奇抜な広告も出しやすくなったのです。ラッピングバスは広告面積が大きいので、街なかでも目を引きます。また、バスの後ろに付いている車はずっとその広告を見ますので宣伝効果もありますね。

 

特定のルートを走る路線バスであれば、走行路線に関係している企業や会社などの広告を掲載すればより効果的ですし、地方に向かう観光バスであれば「観光地のイメージ」をラッピングすることができ良い宣伝になります。

 

ラッピングバスによる広告収入は、バス会社にとって収益の柱の一つとなっています。料金はバス会社によって異なりますし、同じバス会社であっても路線によって価格は異なります。東京都内の特Sランクの路線(都バス:渋谷~新橋)であれば年間4,000,000円、対して23区外の多摩地域だと年間600,000円と路線によってかなり金額に差があります。

 

今回はラッピングバスについて考えました。皆さんもラッピングバスに遭遇したら、どんな広告なのか、ターゲットはどの世代なのか、なぜこの路線でこの広告なのか、など考えてみるのも面白いかもしれません。

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