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インフルエンザってイタリア生まれの言葉ってホント?

冬になると猛威を振るうインフルエンザ。かからないために事前にワクチンを打っておく人もいるでしょう。それでもウイルスの型によっては罹患してしまうことがあります。高熱が出て、悪寒がして、関節が痛み、なんだかんだで1週間ぐらい辛い時期を過ごすことになります。

 

インフルエンザという病気は無く、ウイルスの名称になります。つまり、インフルエンザウイルスを病原とする感染症のことをインフルエンザと呼んでいます。でも、なぜインフルエンザという名前なのでしょうか。

 

インフルエンザウイルスは元来、野生の鳥や渡り鳥などが保有していました。それらの鳥が糞をし、水に流れて、それが家畜の口に入り、やがて人間にまで入ってしまったと言われています。強い感染力があり、変異することから毎年のように流行ってしまうのです。今でこそ、ウイルスが原因というのが分かりますが、昔はそんなことを知りません。

 

16~17世紀のイタリアでは、感染症がウイルスによって拡大するという考え方がなかったので、当時の占星術師たちは、病気が人々に広がっていくのは冬の冷たい寒気や星の動きが影響しているのではないかと考えました。

 

この“影響”という言葉はイタリア語で「influenza(インフルエンツァ)」と言います。流行性の風邪をインフルエンツァと呼ぶことになります。その後イギリスにもこの言葉が伝わり、イギリスで流行性感冒が蔓延した際に使ったことから世界的に広まっていきます。日本でも幕末に蘭学者によってインフルエンザという言葉が輸入され、今に至っています。

 

1918年に大流行したものといえばスペイン風邪がありますが、これもインフルエンザウイルスが原因で、患者数は世界人口の3割とも言われ、多くの死者を出しました。なぜスペイン風邪と言われたかというと、スペイン王室にも蔓延したことからそのように言われています。スペインインフルエンザだけが大流行したのではなく、1957年にはアジアインフルエンザ、1968年には香港インフルエンザがありました。

 

昨今はコロナウイルスが流行っていますが、インフルエンザウイルスは昔から猛威を振るっていたんですね。恐るべし“影響”ですね。

 

ちなみに影響力のある人を英語で「influencer(インフルエンサー)」と言います。元をたどればインフルエンツァと同じ意味ですね。

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