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どんな基準か分からないが、准将まで昇格したペンギンがいるらしいぞ

写真はWikipediaから参照 ノルウェー陸軍近衛部隊を閲兵するニルス・オーラヴ二世名誉連隊長

動物に軍の階級が送られることはまずありません。そんななかオウサマペンギン(別名:キングペンギン)に階級が与えられたことがあります。なぜペンギンに階級が送られるのでしょうか。そしてどこの話なのでしょうか。今回は階級を与えられ続けたペンギンの話です。

 

場所はスコットランド(イギリス)にあるエディンバラ動物園です。そこにいる、あるオウサマペンギンに軍の階級が送られ続けています。「イギリス軍の階級か?」と思いきや、ノルウェー王国陸軍の階級が送られているのです。どういった経緯で送られているのでしょうか。

 

ことは1961年までさかのぼります。この年にエディンバラで軍楽隊の祭典が開かれました。各国から参加していましたが、その中にノルウェー陸軍近衛部隊も参加していました。その部隊にいたニルス少佐は動物園に足を運び、そこで見たペンギンに興味を持ちます。この時はそれで終わりましたが、再訪した1972年に、このペンギンを部隊のマスコットにしようと働きかけ、なんと認められました。

 

その当時のノルウェーの国王だったオーラヴ5世にちなみ、ニルス・オーラヴと名付けられました。名前と同時に上等兵の階級を与えられ、部隊のマスコットになったのでした。これだけでも面白い話なのですが、部隊がエディンバラに訪問するたびにニルス・オーラヴ(ペンギン)はどんな基準かは分かりませんがどんどん昇進していきます。

 

1972年 上等兵

1892年 伍長

1987年 軍曹

 

10年で軍曹にまで昇格したのでした。しかしニルス・オーラヴといえども寿命には勝てません。軍曹に昇進してまもなく死んでしまいます。しかし、ここで終わりではなく、なんとニルス・オーラヴ2世が指名されます。

 

1993年 連隊上級曹長

2001年 名誉連隊上級曹長

2005年 名誉連隊長(銅像が設置)

2008年 ノルウェー国王から騎士号が授けられています。

 

とうとう名誉という肩書きまで付くようになり銅像が作られ、勲章まで送られています。えらいことになっていますね。しかしニルス・オーラヴ2世といえども寿命には勝てません。この流れからいけば当然引き継がれるわけです。ニルス・オーラヴ3世の誕生です。

 

2016年にセレモニーが行われ、ニルス・オーラヴ3世はなんと准将に昇進しました。准将といえば少将の下、大佐の上ですからものすごく高い位が授けられたことになります。当時の報道でも「彼の行進はかなり遅いもので、少し気を散らしていたようだが、最終的に目の前の仕事を完了しました」と伝えています。部隊の中でもニルス・オーラヴ3世の働きぶりは高く評価されているようです。

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