貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

空き家って人に汚されることがないのに、劣化スピードが速いのはなぜ?

ニュースで空き家問題が取り沙汰されています。高齢化社会が進んだ日本において今後さらに空き家の数が増えると言われています。ある程度人が住める状態の家であれば売却や賃貸も考えることができますが、ボロボロの家だと売却もできず、持っていても資産ではなく負債になってしまいます。子供たちも相続したくないと考えるのも無理はありません。空き家は手入れがなされないと急激に朽ちていきます。でも、なんで人が住んで汚すわけでもないのに劣化スピードが速いのでしょうか。

 

実は劣化する一番大きな理由は換気がされないからです。人が住んでいると換気扇を回したり、窓やドアを開けたりします。そうすることで家の中に風が入ってきて換気がなされます。また閉め切っていたとしても人が家の中で活動することで対流が起こり、空気の流れが生じています。

 

では空き家はどうでしょうか。窓やドアをすべて閉め切ってあれば当然風は入って来ません。そうなると家の中が湿気でこもります。当然カビが壁や柱に繁殖していきます。実はカビというのは床や壁や柱をゆっくりと分解していくのです。つまり湿気によって木が腐っていき、家全体が劣化していくのです。

 

カビている木材はシロアリの大好物なので、余計に劣化スピードが速まります。また、人の気配がないと虫や動物が侵入してきて家の中を荒らしていきます。加えて、時間が経つと排水トラップに溜まっていた水が蒸発し、下水管から虫やネズミなどが侵入してきます。そんな状態になると、大規模な修繕が行われないと新たに人は住めないでしょう。

 

日本の気候として夏場は湿気が多いのが特徴で、梅雨時期ぐらいからカビの繁殖スピードは上がります。ですから夏場はとりわけ定期的に換気を行なわないと木造住宅はカビだらけになってしまうのです。換気ってとても大事なんですね。

 

なので、空き家を抱えている人は週に1回は換気を行なった方が良いでしょう。遠方で週1は難しい場合には管理を代行で行なっている会社もありますので、そういった会社に頼むのもアリでしょう。一番良いのは、賃貸に貸してしまうことです(住める状態であれば)。人が住んでくれれば劣化を抑えられますし、家賃収入も入ってくるからです。

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