ちょっとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

海や山が無いのになんでトンネルが作られたの?

青山トンネル

車で走っているとトンネルに入ることがあります。山があったからトンネルにしたんだろう、海の下をくぐるためにトンネルにしたんだろう、と考えます。山を貫通させて作ったものを山岳トンネルと言い、川底や海底に掘られたトンネルを水底トンネルと言います。他にも障害物を避けるために作られたトンネルがあります。今回はその点を紹介します。

 

・大和(やまと)トンネル

渋滞情報を聞いていると必ずと言っていいほどここのトンネルの名前が挙がります。神奈川県区間にある東名自動車道上のトンネルです。以前は「山があるんだな」と思っていましたが、実際に通ってみると山なんかありません。しかしトンネルはあります。なぜでしょうか。周辺には厚木基地があります。東名高速が厚木基地の下を通っているわけではないのですが、滑走路の延長線上を通っています。もし離着陸の際に墜落したら大変なことになりますので、地下をくぐるようにしたのです。そのため下り坂から上り坂に変わる箇所で大渋滞を引き起こすのです。

 

・青山トンネル

首都高速3号渋谷線と六本木通り(一般道)にあるトンネルです。首都高を通ると分かりますが六本木交差点付近は高架なのに、渋谷方面に進むにつれて下っていきます。なぜならトンネルの上には青山学院があるからです。航空写真を見るとトンネルの上は青山学院のテニスコートが写っています。

 

・築地虎ノ門トンネル

東京の都心部と臨海部を結んでいる環状2号線にある築地虎ノ門トンネルは2022年の末に開通した新しいトンネルです。それまでは、「旧青果門前交差点」、「汐留交差点」、第一京浜(国道15号)が交差する「東新橋一丁目交差点」など信号待ちの渋滞が激しかった区間がありましたが、このトンネルの開通のおかげで汐留や新橋の区間をすんなりと通り抜けることができるようになりました。本来は2020年の東京オリンピックに合わせて開通させたかったのですが、豊洲市場移転問題などで工期が遅れた結果2022年に開通しました。

 

・千駄ヶ谷トンネル

国立競技場の南西にある一般道です。走る分には何の変哲もないトンネルなのですが、航空写真で見るとトンネルの上にはお墓がたくさん並んでおり、仙壽院の墓地となっているのです。それを避けるようにトンネル区間を設けました。

 

・六本木トンネル

道路の真上に在日米軍施設「赤坂プレスセンター」のヘリポートがあったため、真下を通るトンネルが作られました。赤坂プレスセンターは米軍の基地です。

 

東京近郊には、このような海や山が無いのにトンネルが作られた箇所が多くあります。こういったトンネルを都市トンネルと言います。作らざるを得ないちゃんとした理由があったんですね。

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