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水田じゃなくて畑でお米が作れるってホント?

写真はWikipediaから参照 畑で米を栽培する陸稲

みなさんは「おかぼ」もしくは「りくとう」というものを知っていますか。漢字で書くと「陸稲」という字になります。これは田んぼではなく畑で作るコメのことです。稲作と言ったら「水稲(すいとう)」のイメージがありますが、今回は畑で作る陸稲についての話になります。

 

陸稲と水稲は、稲の栽培方法によって分類されます。水稲は、田んぼの中で水を張って栽培される稲であり、陸稲は乾燥した畑で栽培されます。日本では、主に水稲が栽培されていますが、茨城県や栃木県など一部の地域では陸稲も栽培されています。

 

陸稲は、水稲に比べて水を必要としないため、水を得るのが難しい地域での栽培に適しています。また、陸稲は畑に直接種籾をまいて育てるので植える手間がありません。

 

一方、水稲は水を張って栽培されるため、水の管理が必要になりますが、陸稲に比べて稲の生長が早く、収穫量も多くなるという特徴があります。連作障害もありません。機械化によって省力化が進みましたし、うるち米だと陸稲より水稲の方が美味しいなどの理由で日本の稲作は水田によるコメの栽培が主流となっています。

 

水稲では、「こしひかり」や「あきたこまち」が有名です。こしひかりは、日本国内だけでなく、海外でも人気があり、高い評価を得ています。その理由は、粘り気があるため、お米を炊いた際に炊き上がりが美しく、また、お米の香りや味が良いからです。

 

対して、陸稲の品種としては、茨城県の陸稲奨励品種に認定された極早生の品種「トヨハタモチ」、茨城県や栃木県などで栽培されている中晩生の品種「ゆめのはたもち」、主に茨城県で栽培されている早生の品種「ひたちはたもち」などがあります。あまり聞きなれない品種ではありますが、最後に「もち」と付いているように「もち米」の品種が主に作られています。

 

陸稲でうるち米を作ると、パサついていてあまり美味しいコメにはならないようです。ですからもち米を主に作っているのです。それらはお餅、赤飯の他に、あられ、おかきなど、米菓の原料として利用されています。

 

以上、陸稲と水稲についての具体例を挙げながら、簡潔に説明してきました。どちらの稲も、それぞれの特徴があり、美味しいお米を作るために生産者は努力しています。陸稲のコメはスーパーなどでは売られていませんが、お菓子としては食べているのかもしれませんね。

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