貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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なんで埼玉県はうどん文化が根付いているの?

武蔵野うどん

埼玉県を車で走ると実感するのが、道路沿いに「山田うどん(現在の屋号はファミリー食堂 山田うどん食堂)」が多いということです。山田うどんは埼玉発祥のうどんチェーン店で、かかしのマークが付いています。製麺所も持っていたことから埼玉県の学校では山田うどんの麺が提供されていたほどです。実際、埼玉県はうどん文化が根付いた地域です。うどんと言えば香川県ですが、実は埼玉県も関東のうどん県で、うどん生産量2位になります。なぜ埼玉県はうどん文化が栄え、根付いているのでしょうか。

 

まず、埼玉県の地理的な条件がうどん文化の根付きに影響を与えたと言われています。埼玉県は江戸時代には武蔵国と呼ばれていました。埼玉県は武蔵野台地に位置しており、赤土の関東ローム層の上に作物栽培に適した黒土が堆積していました。保水性に優れた土壌だったので作物を作るには良い場所だったのです。

 

しかし、武蔵野台地には大きな河川がありませんでした。そのため、たくさんの水を使う稲作ができなかったのです。なので米を作る代わりに水を張らなくて済む小麦や大麦を作っていました。大きな河川は無くても小川や用水路はあったので、その水の流れを利用して水車を動かし、製粉を行なっていきました。製粉工程はうどん製造には欠かせないものでした。こういった地理的な条件があったので武蔵野台地周辺では昔からうどんが食べられていたのです。

 

また、埼玉県には多くのうどん店が存在しています。行列の絶えない有名店が多くあります。これは、埼玉県民がうどんに親しんできた歴史が長いことによるものです。埼玉県民は昔からうどんを好み、多くのうどん店が生まれるきっかけとなりました。ハレの日にもうどんが出されるほどうどん食が根付いています。そのため、昔から住んでいる埼玉県民にとってうどんは身近な食べ物だったのです。

 

また、埼玉県の武蔵野うどんは、地元で取れる食材を使った「郷土料理」として、地元の人々に愛されています。うどんに使われる小麦粉や出汁、醤油などは、埼玉県内で栽培・生産されているものを使う店が多く、地産地消が進んでいます。武蔵野うどんは太く、加水率が少ないためコシが強く、食べ応えのあるうどんです。出汁にうどんを付けて食べるタイプのうどんですので、讃岐うどんとは全く違いますね。

 

全国的なうどんコンテストで高評価を得ています。また、埼玉県のうどんを紹介するテレビ番組や雑誌も多くあります。これらの活動が、うどん文化の更なる発展につながることでしょう。うどんは埼玉県民に愛されてきた食べ物だったんですね。

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