飛行機に乗るとき、事前に座席を予約できます。航空会社のホームページに座席の配置図が載っているので、自分で好きな席を選ぶことができます。
座席番号は、横の列では左から順にA、B、C・・・とアルファベットがつけられ、最後はKのあたりで終わります。前から後ろへは1、2、3・・・と番号がつけられます。飛行機の大きさによって番号の最後は異なりますが、だいたいどのアルファベットが窓側か、何番の席が翼の上かなどがわかると便利です。
しかし、このアルファベットのつけ方に疑問を持ったことはありませんか?Aから順にアルファベットがついているのに、なぜか「I」だけが抜けているのです。
実は、アルファベットの「I」は数字の「1」と間違えやすいため、あえて使わないようにしているのです。たとえば、搭乗券に「11I」と書かれていたら、「111」と見間違えるかもしれません。そういう間違いを防ぐために、「I」を座席番号に使わないのです。
航空会社によっては、Aの次がBではなくCになっていることもあります。これはなぜなのでしょうか。
飛行機の座席配置のことを「コンフィギュレーション」といいます。航空会社や路線によってさまざまな種類があります。たとえば、日本航空の国内線のボーイング787型機の座席配置を見ると、前方は2+2+2のファーストクラス(AC-DG-HK)、次に2+3+2のクラスJ席(AC-DEG-HK)、後方は普通席の3+3+3の配置(ABC-DEG-HJK)となっています。座席配置によってアルファベットも変わります。
少し複雑ですがまとめてみると、「I席」がないのは、数字の「1」に似ているからです。その他のルールとしては、座席のアルファベットは「A席」と「K席」が窓側、「C席」と「H席」が通路側です。ワイドボディ機(通路が2本ある飛行機)の場合は、「D席」と「G席」も通路側になります。これにより、客室乗務員の案内が正確にできるようになるのです。
飛行機に乗る時に、自分のチケットに「A」や「K」と書かれていれば、ほぼ窓側の席であることが分かります。こういった法則があるので、CAはチケットを見た瞬間にどの座席かが分かり、スムーズに案内することができるんですね。シートマップを見てみると面白いかもしれません。