皆さんは「道の駅」に行くことはありますか。ドライブの好きな方なら何度もお世話になっている施設でしょう。今では日本のドライブや観光に欠かせない存在となっていますが、その最初と最後にできた都道府県については、あまり知られていません。今回は道の駅の最初と最後にできた都道府県について考えます。
1991年に国土交通省(当時は建設省)は山口県、岐阜県、栃木県内の12ヵ所で「道の駅」の社会実験を行いました。そして2年後の1993年に公式に道の駅をスタートさせます。なので実際は1993年が「道の駅」元年になります。
最初に「道の駅」ができたのは山口県阿武町の「道の駅阿武町」と岐阜県中津川市の「道の駅花街道付知」です。この2ヶ所は社会実験段階から使われていた場所でもあり、1993年のスタート時にも用いられていたため、この2つが正式に最初の道の駅と言えます。しかし、1990年の「道の駅」構想が出る前から道の駅のような役割を担っていた施設があったので、発祥はさまざまです。
一方、最後に道の駅ができたのは、東京都です。東京都内には観光名所が多いため、公共交通機関が発達しており、自動車での移動が少なかったことが理由の一つです。しかし、2007年に道の駅「八王子滝山(はちおうじたきやま)」がオープンし、東京都も道の駅が全ての都道府県に揃いました。
「道の駅」といえば、休憩スポットだけでなく、地元の特産品を購入できる場所としても知られています。各地域ごとに特色のある商品が揃っているため、ドライブの楽しみが増えました。また、災害時には避難所や物資の集積地としても役立つことがあり、地域社会における重要なインフラの一部となっています。
道の駅ができたことにより、地方の観光や経済にも大きな変化がありました。特に地方では、観光客が立ち寄る機会が増え、その結果、地域の産業や文化が広く知られるようになりました。また、地元住民にとっても新鮮な野菜や商品を手軽に購入できる場所として生活の一部となっています。
さらに、道の駅はドライバーにとって安全運転のための休憩場所としても役立っています。長時間の運転による疲労を防ぐために、気軽に立ち寄れる場所があることで、交通事故のリスクも減少しました。
まとめると、山口県と岐阜県に最初の道の駅が誕生し、東京都が最後にその仲間入りを果たしました。道の駅は、2024年8月時点で1,221も存在しています。これら道の駅は休憩や特産品購入の場所としてだけでなく、地域経済や安全に寄与する大切な存在です。道の駅を訪れるたびに、その地域の魅力を再発見できることも、旅の楽しみの一つですね。