政治家が高級料亭に行くのはお馴染みです。ドラマでもだいたい料亭で密談をしているシーンが流れます。そのため、政治家が料亭に行く理由は、食事だけではないことは分かります。でも、なぜ料亭なのでしょうか。今回はその点を考えます。
料亭は政治の裏側で大きな役割を果たす場所でもあります。政治家たちにとって、誰と会うかが重要な情報となることがよくあります。ニュースで「政治家A氏と派閥の若手議員が料亭で夕食会を開いた」というような報道が流れることがあります。でも、そんな偶然にカメラマンが張り付いていて撮影することは確率的に低いことです。つまりリークがあるわけです。その報道によって憶測を飛んだり、駆け引きが行われています。
その反対のこともあります。情報が外部に漏れてしまうと、政治的な駆け引きや計画に影響を与えることがあるため、料亭のような場所が重宝されている場合です。誰と会ったか知られたくない場合には料亭はうってつけです。個室が用意されているからです。
複数の個室があれば、複数の会合を同時に行うことができる仕組みが整っています。例えば、政治家Aさんと政治家Bさんが会合している裏で、政治家Cさんも別の部屋にいたとします。Aさんは会合の最中こっそりと抜け出してCさんのもとに行き、密談することもできるのです。お互いの会合に出席している他の人たちにも気づかれずに、別室で短時間話し合うことができるため、外部に漏れるリスクが低くなります。
さらに、料亭には裏口があり、そこから別の人物を招き入れることも可能です。つまり、一度料亭に入ってしまえば、外からは誰が誰と話しているのかがわからなくなります。これにより、政治家たちは安全かつ秘密裏に重要な話し合いを進めることができるのです。
一方で、党本部や国会内の会議室では、誰と誰がどのくらいの時間会っていたかがすぐに外部に知られてしまいます。また、レストランの個室でも、入口で誰と会っていたかが簡単に見破られてしまう可能性があります。だからこそ、政治家たちはよりプライバシーを確保できる料亭を選ぶのです。
さらに、もっと秘密に会いたい場合には、国会近くのホテルが使われることもあります。ホテルの部屋はさらに外部からの目を避けやすく、完全にプライベートな空間で会談を行うことができるため、非常に便利です。
政治家が料亭に行く理由は、表向きの食事会以上に、人目を避けて重要な話し合いを行うための場所として活用されているからなのです。これにより、彼らは自分たちの計画や戦略を秘密裏に進め、政治の舞台裏での交渉を有利に進めていくことができるのです。
