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なんで田舎のローカル線はカーブが多いの?

田舎を走るローカル線に乗ると、カーブが多いことに気づくことがありませんか?都会の電車と比べて、なぜこんなに曲がりくねっているのか、不思議に思うこともあるでしょう。その理由には、地形や歴史的な背景が関係しています。

 

まず、田舎のローカル線が走る地域は、山や谷などの自然が多い場所が多いです。直線で線路を通そうとすると、トンネルをたくさん掘らなければならず、その分費用がかかります。そのため、地形に合わせてカーブが多くなるのです。

 

また、歴史的な背景も影響しています。鉄道が最初に敷かれた頃は、今ほど技術が発達していませんでした。新幹線のように長い直線を作るのは難しかったため、自然の地形に従ってカーブを多く取り入れました。高低差もあってカーブだけでは線路を通せない場合、ジグザグに進むスイッチバックや円を描くように上り下りするループ線で対応しています。

 

さらに、田舎では土地の所有者が多様で、土地の買収が難しいことも理由の一つです。地元の農家や住民が自分の土地を売りたくない場合、その土地を避けて線路を敷かなければならなくなります。その結果、無理なく通れるルートを探すうちに、カーブが増えてしまうということもあるでしょう。

 

新幹線とは違い、ローカル線は利用者が少ないため、スピードを重視しないことも影響しています。都市部の電車のように速く走る必要がないため、カーブがあってもそれほど問題にはなりません。採算を考えて地形に沿って線路を敷くことにしています。田舎の景色を楽しみながらゆっくり走るローカル線では、カーブがあることが魅力の一つになることもあります。静岡県の大井川鐵道やJR飯田線など、スピードではなく風光明媚な景色を楽しむために乗るという方もいるのです。

 

このようなカーブの多い線路に投入される特急列車は、車体傾斜式車両(振り子車両)が多いです。カーブした際に、車体を内側に傾斜させることで遠心力を軽減して、走行時の乗り心地向上を図った車両です。

 

このように、田舎のローカル線にカーブが多いのは、自然の地形や歴史的な背景、土地の所有状況、そしてスピードを重視しない運行方針など、さまざまな理由が重なっているのです。次にローカル線に乗るときは、こうした背景を思い浮かべながら、カーブを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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