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【2025年最新版】ヨーロッパの熱波はなぜ起きている?日本との違いとその理由

夏になると「熱中症に気をつけてください」という言葉が日本でも頻繁に聞かれるようになりますが、実は今、ヨーロッパでも「異常な暑さ」が問題になっています。かつては避暑地と呼ばれていたフランスやドイツの一部で、40度近い気温が観測されることも珍しくなくなってきました。
なぜ今、ヨーロッパで熱波が頻発しているのでしょうか?そして、日本の暑さとはどう違うのでしょう?この記事では、その原因や背景をわかりやすく解説しながら、両者の違いにも迫っていきます。


ヨーロッパの熱波とは?

「熱波」とは、数日以上にわたって異常に高い気温が続く現象のことを指します。とくに最近のヨーロッパでは、真夏の数週間にわたり35~40度を超えるような高温が続き、電力や交通、健康に大きな影響を及ぼしています。

これまで比較的涼しかったロンドンやベルリン、パリといった都市が、猛暑に見舞われ、冷房のない建物に住む高齢者の健康被害が相次いでいます。


なぜヨーロッパで熱波が増えているのか?

主な原因は地球温暖化です。気温全体が上昇する中で、特定の地域における気象パターンが変化し、かつてなかったような極端な天候が起きやすくなっています。

ヨーロッパの場合、特に大きな影響を与えているのが偏西風の蛇行です。偏西風とは、上空の空気の流れのことで、通常は西から東に流れています。しかし、地球温暖化の影響でこの偏西風が大きく波打つようになり、暑い空気がアフリカ大陸からヨーロッパに長時間とどまるようになったのです。

さらに、乾燥した土地が多いことも熱波の強さを助長しています。湿度が低いため、日差しが地面を直接熱し、空気の温度が急激に上がりやすくなります。


日本の暑さとの違いは?

日本も毎年のように猛暑を経験していますが、ヨーロッパとはいくつか大きな違いがあります。

  1. 湿度の違い
     日本の夏は「蒸し暑い」という言葉がぴったりで、湿度が非常に高いのが特徴です。たとえば35度の気温でも、湿度が70%を超えると、体感温度は40度近くに感じられます。
     一方、ヨーロッパの熱波はカラッとした暑さが多く、湿度は30~40%程度。それでも気温が高すぎるために健康被害が起きてしまうのです。

  2. 都市設計と建築の違い
     日本の建物は冷房を前提に設計されていることが多いのに対して、ヨーロッパの多くの家や学校、電車には冷房がありません。過去には必要がなかったからです。そのため、今のような猛暑に対応できていない建物が多く、室内でも熱中症の危険があります。

  3. 緑の量と都市の熱のこもり方
     日本は都市部でも比較的緑が多いですが、ヨーロッパの一部都市では石畳やレンガ造りの建物が密集しており、日中に熱を吸収しやすく、夜になっても冷めにくい構造になっています。


これからどうなる?対策は?

気候変動は今後も進行すると見られており、ヨーロッパでも日本でも、猛暑は「例外的な出来事」から「毎年の当たり前」になりつつあります。

各国では対策として、以下のような取り組みが進んでいます。

  • 緑化や水辺の整備による都市の冷却化

  • エアコンの普及促進と電力供給の強化

  • 公共施設や学校での熱中症対策の徹底

  • 個人でも冷却グッズの使用やこまめな水分補給の意識づけ


最後に:熱波は「遠い国の話」ではない

ヨーロッパの熱波は、決して他人事ではありません。世界中で気候変動が現実のものとなっており、日本でも今後さらに厳しい夏が続くことが予想されます。

一人ひとりが「なぜ暑くなっているのか?」を理解することで、自分の命を守るための行動ができます。そして、未来の世代により良い環境を残すためにも、今、何をすべきかを考えるきっかけになるはずです。

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