よくニュースでハラスメントという言葉を見聞きします。昔からセクハラ、パワハラなど使用されてきましたが、最近ではいろいろなものにハラスメントが付いてきます。そもそもハラスメントとは何でしょうか?
ハラスメント(harassment)は、「嫌がらせ」「いじめ」という意味があります。ですから意図して、または意図せずに相手を不快にさせてしまう行為で、「〇〇ハラスメント」の〇〇の部分には“行為・発言”が含まれます。
パワーハラスメント(パワハラ)なら、権力による嫌がらせになりますし、セクシャルハラスメント(セクハラ)なら性的な嫌がらせになります。ほかにはどんなものがあるでしょうか。
●モラルハラスメント - モラルによる精神的な暴力、嫌がらせ。
●アルコールハラスメント - 飲酒に絡む迷惑行為、特に一気飲みの強要をさせるなど
●スモークハラスメント - タバコの煙による嫌がらせや、受動喫煙対策を求めた者に対する不当解雇や嫌がらせなど
●レリジャスハラスメント - 特定の宗教を信仰する人に対する言語、心理、身体的な嫌がらせ
●ブラッドタイプ・ハラスメント - 少数派の血液型への差別
●エレクトロニック・ハラスメント - 電子技術(電波や電磁波、レーザー、超音波など)を使用した嫌がらせ行為
●マタニティハラスメント - 妊婦に対する職場からの嫌がらせ
●スメルハラスメント - 臭いにより周囲を不快にさせる嫌がらせ
もう何にでもハラスメントを付けることができそうですね。貧乏ゆすりハラスメント、おしぼり顔拭きハラスメント、トイレ後手洗わないハラスメント、子供の声うるさいハラスメント…などなど見つけようと思えばいくらでもありそうです。
ハラスメントというのは厳密な定義は存在せず、どこからがハラスメントになるのかの線引きが難しいです。ある行為をある者が不快に感じれば、その者にとってその行為は嫌がらせとなります。しかしほかの人にとってはハラスメントと感じない人もいるでしょう。んーこれはややこしい問題ですね。
国連や政府もこの「ハラスメント」に対する対策を講じています。企業も、どこからがパワハラになるのか、何をしたらセクハラになるのかなど事例を挙げて社員にセミナーを行なっているところもあります。知らないと意図せずに加害者になってしまっているかもしれず、訴えられたら困りますものね。
私達一人一人がちゃんとしたモラルをもって行動すればこんなに対策をしなくてもいいと思うのですが、人間いろいろな人がいますのである程度の窮屈さはしょうがないのかもしれませんね。ハラスメント対策によって少しでも救われる方がいるならいいことです。でも、なんだか気を遣う世の中になったと感じるのは私だけでしょうか。