貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

なんで、天王星、海王星、冥王星などの遠い星には「王」という文字が付くの?

学校で「スイ・キン・チ・カ・モク・ドッ・テン・カイ・メイ」と教わった方は多いのではないでしょうか。もちろん、これは太陽系の惑星である「水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星」のことで、太陽から近い順に数える暗記法です。現在では冥王星は準惑星になっているので含まれません。なんで天王星、海王星、冥王星には王という文字が使われているのでしょうか。

 

これは惑星が発見された時代と関係があります。水星から土星までの5つの惑星は昔からよく知られていました。なぜ知られていたかというと、肉眼で観測できたからです。望遠鏡が無い時代、水星、金星、火星、木星、土星までは見えていました。

 

中国では、「宇宙の根源は木、火、土、金、水の5つ」という考え方があり、目に見える5つの惑星にそれぞれ当てはめたのでした。しかし、望遠鏡が登場すると土星より奥の惑星も見えるようになります。天王星は1781年に、海王星は1845年に、そして冥王星は1930年に発見されます。これらの星にはヨーロッパ神話に出てくる神様の名前があてがわれることになりました。

 

天王星は天空の神であるウラノス、海王星は海の神であるネプチューン、冥王星は冥界の神であるプルートと名付けられたのです。日本語に訳される際に、神という言葉を王に訳したので天神星ではなく天王星、海神星ではなく海王星、冥神星ではなく冥王星となったのです。

 

ちなみに英名では水星(マーキュリー:伝令神)、金星(ヴィーナス:愛と美の女神)、火星(マルス:軍神)、木星(ジュピター:最高神)、土星(サターン:農耕神)、天王星(ウラヌス:天空神)、海王星(ネプチューン:海神)、冥王星(プルート:冥界神)とローマ神話の神の名前で統一されています。

 

では、地球は何と呼ばれているのでしょうか。英語ではアースですが、ラテン語では「テラ」です。テラというのは「大地」を意味する語となっています。大地という言葉は地球を表わす言葉としてピッタリですね。

 

むかしは暦の作成や占いや目印のために星を用いてきました。今でこそ星について多くのことが分かっていますが、まだまだ宇宙は奥が深く、私たちを魅了していますね。

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