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平野と山の境目は何メートルなの? そもそも山の定義って何?

日本には多くの山があります。富士山やアルプス山脈のように3,000m級の山もあれば、高尾山のように初心者でも気軽に登ることができる山もあります。でも、どうなったら山と見なされるのでしょうか。そもそも山に定義があるのでしょうか。今回はその点を考えます。

 

じつは山の基準は厳密には定まっていません。「これは山である」と感覚的に定められているにすぎないのです。どういう事でしょうか。国土地理院では、山の定義が書かれています。山を「地表面が高く盛り上がったものと考え、眺めた感じで一つの山の範囲を決める」としているのです。

 

つまり、山は地表部の突起部を指しますが、高さや傾斜に関することには触れていないのです。見た目が山っぽければそれは山になるのです。たとえは大阪市港区には天保山という山があります。標高はというと4.53mしかありません。ちょっと大きなジャングルジム程度です。でも、周辺と比べて盛り上がっているので国土地理院の定義で言えば、天保山は山に分類されます。

 

いっぽう、標高が1,000mを越えようが突起部がなければ山とは言えません。そこは台地や高原でしかないのです。また、凹凸はあっても、傾斜がとてもなだらかな場合、山と呼ぶかどうかは難しいのです。

 

見た目で分かり辛い場合は、丘陵地と定義することもあれば、標高によっては高原とみなす場合もあります。周辺の地形を考慮に入れて台地や丘や平野に含めてしまうことがあるのです。判断が難しいですね。

 

富士山のように単体の山であれば分かりやすいですが、山が幾つも連なっているものがたくさんあります。そのような山の複合的なものを山岳(連山、山地、山脈)と呼びます。例えば、九重連山、四国山地、奥羽山脈などがあります。これらも連なってはいてもれっきとした山です。

 

山の定義は国や地域ごとの習慣、領域や研究者ごとに違っており、一概に決まっているわけではないので。日本では天保山が山として認められても、他の国では山として認められないということもあるのです。

 

ちなみに地球から離れた火星にも山が存在します。太陽系で知られている最高峰は火星のオリンポス山であり、標高は約27,000m(27km)に達します。エベレストの標高8,848mの約3倍の高さの山です。宇宙は広いですね。

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