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天気予報っていつから始まったの?

みなさん、雨が降るかどうかを事前に知りたいと思ったことはありませんか?実は、私たちが普段使っている天気予報の歴史は、イギリスで19世紀に始まったのです。その背景には、当時の時代特有の事情と、科学技術の発展が深く関わっています。


船乗りの命を守るために生まれた天気予報

天気予報が始まったきっかけの一つは、海での安全を確保することでした。19世紀のイギリスでは、貿易や軍事活動のために多くの船が海を行き交っていました。しかし、突然の嵐により多くの船が沈没し、大勢の命が失われていたのです。

 

この状況を改善しようと立ち上がったのが、ロバート・フィッツロイという人物でした。彼は有名な海軍軍人であり、後にイギリス気象局の初代局長を務めることになります。彼は、気圧計や風向計などの観測データを用い、「嵐が来るかどうか」を予測する試みを始めました。そして、イギリス南部で起きた大嵐が多くの船を沈めたことを受け、フィッツロイは新聞に初めて天気予報を掲載しました。これが、私たちが知る天気予報の始まりです。


イギリスが天気予報の発祥地である理由

なぜイギリスが天気予報を生み出したのでしょうか?それは、イギリスの地理的条件が関係しています。イギリスは島国で、四方を海に囲まれています。そのため、大西洋からやってくる低気圧や嵐が多く発生し、天気が変わりやすい地域なのです。また、海上貿易が重要な産業だったため、天候の変化を予測することが特に求められていました。

 

さらに、当時のイギリスでは産業革命が進み、科学技術が大きく発展していました。気象観測に必要な気圧計や温度計が普及し、データを記録する文化も根付いていました。これらの要素が合わさり、天気予報という画期的な取り組みが誕生したのです。


日本での天気予報の始まり

では、日本ではいつ天気予報が始まったのでしょうか?実は、1875年に東京で気象台が設置されたことが始まりです。これは、イギリスから学んだ気象学が日本に取り入れられた結果でした。当時の日本は明治時代で、西洋からの技術や知識を積極的に取り入れていました。東京気象台では台風や地震など、日本特有の自然現象も観測しながら、全国に情報を発信していました。


天気予報が社会を支える理由

現代の天気予報は、単に雨が降るかどうかを教えてくれるだけではありません。農業、交通、スポーツイベントなど、私たちの生活のあらゆる場面で役立っています。例えば、大雨が予測されることで洪水を防ぐ準備ができたり、台風が来るときには早めに避難が呼びかけられたりします。

 

イギリスで生まれた天気予報は、科学の進歩とともに進化を遂げ、今や世界中で欠かせないものになっています。

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