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スイスはなんで他国から攻め込まれないの?

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写真:スイスの高原

 

皆さんの持つスイスのイメージとは何でしょうか。時計やアルプスやウィンタースポーツなどを想像するかもしれませんね。スイスに対して良いイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。スイスは中央ヨーロッパに位置する国家で、イタリアやドイツやフランスなどに囲まれています。面積は日本の九州と同じくらいで、人口が約850万人です。大きな国ではありません。

 

そんな小国スイスですが、他の国と大きな違いが存在します。ヨーロッパに存在していながら、EU(ヨーロッパ連合)やNATO(北大西洋条約機構)に加盟していません。また2002年までは国連にも加盟していませんでした。これはスイスが長きに渡り永世中立国という立場をとってきたからです。永世中立国とは、自ら戦争を始めず、他の国の紛争に干渉しない国のことです。しかしもし他国が攻めてこようものなら全力で叩きのめす!というスタイルをスイスは取っています。

 

そのためスイスは徴兵制を採用していますし、たくさんの対戦車砲や対空砲が国中に設置されています。国民を守るために避難シェルターも各地に設けられています。そのほか地形的には北はジュラ山脈、南をアルプス山脈に囲まれていて、自然の要害が他国の侵略から守っているのです。このようにスイスは小国ですが強力な軍事力を誇っています。安易に攻めようとすると痛い目に遭いそうですね。しかし、国土の小さな国ですから大国であればスイスを攻めることは出来るでしょう。

 

しかし、長い間多くの国はスイスを攻めませんでした。というよりか、スイスを攻めることができないのです。これはどういうことでしょうか。

 

世界各国のお金持ちが自分のお金を預けるとしたら、自国の銀行ではなくスイス銀行に預ける人は意外に多いです。スイスに預けておけば安全という認識を持っていますし、きちんとプロが運用したり管理してくれます。何よりもスイス銀行にお金を預ければどのようにお金を得てきたかの情報が開示されません。秘匿性が高いゆえに時にはマネーロンダリングなどにも使われています。今は少し厳しくなってきましたが…

 

何が言いたいかというと、スイスは中立国なのでイスラエル人であろうとアラブ人であろうと中国人であろうと安心してお金を預けることができるのです。独裁者もスイス銀行に預けています。そして、汚い手で手に入れたお金を秘密にしてくれるスイス銀行は各国の富裕層にとってとても都合が良く、そのような便利な国を攻めることは自分たちの首を絞めるようなものなのです。それゆえこの小国は世界中からの信頼と多くの資産を得てきたのでした。一人当たりのGDP(名目)も世界2位というのもうなずけます。とても戦略的な国ですね。

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