貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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首相官邸と首相公邸ってどう違うの?

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写真はwikipediaから参照 首相官邸

 

ニュースでよく目にする首相官邸。とても大きな建物ですよね。この首相官邸とはどんな建物なのでしょうか。そして首相公邸というのもありますが、違いはあるのでしょうか。

 

首相官邸というのは簡単に言えば総理大臣が執務する仕事場になります。この建物は2002年に出来たものです。ここは首相だけでなく内閣官房長官、内閣官房副長官等の執務する部屋も設けられています。ベールに包まれていそうで内部が分からないと思うかもしれませんが、ニュースを見ていれば建物内部をよく目にしています。

 

例えば、首相がぶら下がり(記者が取り囲んで取材している)で会見しているのは正面玄関のエントランスホールになります。また、組閣時の写真撮影では官邸内の階段が使われています。総理を中心に閣僚がコの字型に並んで座っている場面を見ることがありますが、ここが閣僚応接室になります。

 

一番目にしているのは記者会見室かもしれません。ここでは総理の記者会見や、毎日行われる官房長官の定例記者会見などに使用されています。ちなみに、記者会見場のバックのカーテンは3色用意されていて、総理の会見の時には濃いブルーかワインレッドが、官房長官などの会見では、薄いブルーが多く使われています。

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写真はwikipediaから参照 記者会見室
 

対して首相公邸は総理大臣の家(住まい)になります。現在の首相公邸は、1929(昭和4)年に完成しまし、現在首相官邸と同じ敷地にあります。鉄筋4階建ての洋館で、今の首相官邸が建てられる前まで官邸として使われていた建物です。歴史的な建物として残しつつ、総理大臣と家族が生活する場所として住み良いように改築されています。

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写真はwikipediaから参照 首相公邸

 

しかし、現在の菅首相は公邸には住んでおらず衆議院赤坂議員宿舎から毎日車で首相官邸に通っています。安倍前首相は私邸から通っていました。理由としては、引っ越しが大変、家族が公邸に住むのを嫌がった、広すぎて住むには使い勝手が悪い、幽霊が出るなど様々です。

 

最後の幽霊が出るというのは歴史的な事件が関係しています。1932年の五・一五事件で犬養毅首相がここで亡くなっていますし、1936年の二・二六事件では岡田啓介首相の義弟が殺害されています。現在の首相公邸は血なまぐさい舞台、また現場となった経緯があるんです。それゆえ入居を敬遠している方もいるのでしょう。

 

首相公邸に住まわなくても維持費はかかります。20年度予算で約1億6千万円をこの公邸の維持費として計上しています。ちょっともったいない気がしますが、今後の首相がここに住むかどうかも注目したいですね。今回は首相官邸と首相公邸の違いを考えました。

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