貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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アフリカってなんでどの国も資源があるのに貧乏なの?

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皆さんはアフリカと聞くとどんなイメージを持ちますか?黒人、砂漠、暑い、貧困などかもしれません。アフリカといっても、53か国の国々があり、アフリカ大陸は日本の約80倍もの面積があります。53か国もあるので当然国によって生活・言語・宗教・文化等が異なっています。しかしほとんどの国が貧しいです。資源はあるのになぜ貧しいのでしょうか。

 

一言でいうとするなら、アフリカ全体がモノカルチャー経済だからです。このモノカルチャー経済というのは、一国の産業構造が1つまたは2,3品目の農産物や鉱物資源の生産 (輸出向け) に特化した経済のことです。

 

ガーナ共和国という国はご存知でしょうか?アフリカの西に位置している国です。我々がガーナと聞けばチョコレートをイメージするのではないでしょうか?チョコレートの原料、カカオ豆の生産で知られており、1957年の独立以前は英国の植民地で英領ゴールド・コーストと呼ばれていました。イギリスは寒い地域ですのでカカオの木を育てることが出来ません。チョコレートを食べるには温暖な気候で育つカカオが必要になります。そこでイギリスはガーナにたくさんのカカオを栽培させ、ガーナから輸入するようになりました。代価としてお金を与えます。

 

需要と供給が一致しているので一見普通の商売に見えますが、ガーナはイギリスの植民地ですので安い値段でカカオを売らなければなりません。また、カカオばかり作らされてきたので、他の産業が育ちませんでした。日本なら米だけでなく、いろいろな野菜や果物、ほかにもたくさんの産業があります。

 

しかしガーナを含め多くのアフリカの国では数種類の農作物や鉱物しかありません。もし天候不順でカカオの不作が続けば輸出できません。ガーナは金も採れますが、金も掘りすぎて枯渇したらそれでおしまいです。そうなると外貨を稼ぐことも労働者の働き口も無くなってしまい、国の経済がガタガタになってしまうのです。

 

アフリカの多くの国がヨーロッパの植民地でした。カカオやナツメヤシやココナッツ、石油や鉱物類などを輸出しています。造りすぎる、掘りすぎるということは地球に負荷を与えていることになりますが、そうしなければ生活してゆけないというジレンマもあります。

 

構造的に内需向けの産業がありません。輸出頼みゆえ、物価や為替の変動、また天候など不確定要素によって国の経済が不安定なままです。それが現在にまで続いているのです。

 

今回はアフリカの経済について考えてみました。ヨーロッパの植民地が無かったらアフリカの国々はもっと色々な産業を興して成長していたかもしれません。いや、反対にヨーロッパという外界との接触が無い分、もっと原始的な生活をしていたのかもしれませんね。

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