パイレーツ・オブ・カリビアンやカリブの海賊など映画や小説でもたびたび描かれる海賊たちですが、活躍の場所は決まってカリブ海です。なんで、カリブ海に海賊は出没したのでしょうか。どんな人たちだったのでしょうか。今回はそんな点を見ていきます。
カリブ海は1492年にクリストファー・コロンブスが新世界を発見して以来、ヨーロッパの貿易と植民地化の中心となります。その後数世紀を経てカリブ海沿岸地域から金銀・宝石・毛皮・香辛料などが大量にヨーロッパに運び出されていました。16世紀から18世紀のカリブ海には多くの貿易船が通り、その中には豊富な財宝が積まれていました。
しかし、当時の貿易は軍事力が非常に重要であり、船舶同士の戦いが頻繁に行われていました。また、国々との戦争も多かったため、商船には多くの軍人たちが雇われていました。しかし、戦争が終わると、雇われた軍人たちは失業してしまいました。彼らは新しい仕事を見つけることができず、仕方なく海賊となることを選んだのです。
海賊は貿易船を襲って、その財宝を奪うことで生計を立てていました。捕まれば死罪になることは分かっていましたが、貿易船には豊富な財宝が積まれていたので物欲には勝てませんでした。
海賊たちは軍事技術を持っていたため、貿易船を簡単に襲うことができました。彼らは、小さな船を使って、大きな貿易船に急襲し、手早く財宝を奪って逃走する戦術を用いていました。また、拿捕した船を改造して、より速く、より効率的に海賊活動を行えるようにしていました。海賊たちは同じ目的のもと互いに協力して、より多くの財宝を手に入れることができたのです。
悪いイメージを持たれる海賊たちですが、港町にいる住民たちには優しく接し、必要なものを交換することが多かったようで、住民たちからは海賊たちが悪者としてではなく、ある種の英雄として扱われることもあったようです。
栄華を極めた海賊たちでしたが、ヨーロッパ各国の政府は、海賊を取り締まるために軍を派遣しました。そのため、多くの海賊たちは命を落とし、海賊たちの勢力は次第に弱まっていったのです。
まとめると、カリブ海には海賊が存在したのは、貿易船には豊富な財宝が積まれていたためであり、雇われた軍人たちが失業し、新しい仕事を見つけることができず、海賊となったためです。海賊たちは、貿易船を襲って、財宝を奪い、港町に入り、必要な物資を調達することで生計を立てていました。しかし、政府の取り締まりにより、海賊たちの勢力は弱まっていきました。
海賊たちはカリブ海において長い間存在し続け、財宝を狙って活動する姿は人々の想像力を刺激し続けてきました。そのためカリブの海賊たちの伝説は今なお映画や小説、ゲームなどで描かれ続けているのです。