貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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ノアの箱船ってどのくらいの大きさだったの?

箱船の建造に使われたイトスギ

ノアの箱船(箱舟・方舟)とは、聖書の中に出てく船の事です。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。旧約聖書の創世記というところに出てくるもので、堕落した人間を滅ぼすために神が40日間にわたって大雨を降らせます。しかし、ノアとその家族の8人だけが箱船に乗ることで大洪水から救われたという4000年以上昔の出来事です。聖書の中には箱船の大きさが載せられています。どのくらいの大きさの船だったのでしょうか。

 

形状は、長方形の箱のような形をした長方体の船です。一般的な船は船首が尖っていますし、船底は丸みを帯びています。なぜこのような形状ではなかったのでしょうか。それは、この船は水を切って進む必要が無かったからです。目的は水に浮くことでした。ですから舵も必要なかったのです。この船の形状は非常に安定していて、転覆しづらく、内部の空間も広くとることができます。

 

大きさはどうでしょうか。ノアとその家族だけが入る船なら小さくてもいいでしょうが、動物たちが入ることになりました。雄雌を入れることで、水が引いたのちに繁殖することができたからです。1年以上箱船の中に入っていましたので、人間と動物を養うだけの食料も積まれていました。船の大きさはキュビトという単位で書かれていますが、これをメートルに直すと、長さ133.5m、幅22.3m、高さ13.4mになります。

 

この長さと幅の6対1の割合は、現代の船舶を設計するのにも用いられています。つまり安定性がある船だったんですね。箱船の側面には入口が設けられ、採光窓も取り付けてありました。ちなみにこの巨大な船はノアと家族の8人だけで造っています。およそ50年もの歳月が費やされているようです。3階建ての巨大な箱船は、古代としては別格の規格だったことは言うまでもなく、この規模の船が登場するのは19世紀末まで待たなければなりませんでした。

 

材質はイトスギという木が用いられていたようです。この木は耐水性があり、腐食に強い木でしたので箱船を作るのに最適だったのです。そして箱船の内側と外側にタールを塗ることで、箱船を風雨から保護したのです。

 

今回は、聖書の中に出てくるノアの箱船についてお伝えしました。ノアの箱船が大洪水を生き延びる話を神話ととるか、実際の出来事ととるかは皆さんの想像にお任せします。

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