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なぜ日本の地方都市はコンパクトシティーを目指すのか?

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ドーナツ化現象という言葉は皆さんも学校で習ったことでしょう。中心市街地の人口が減り、郊外の人口が増加する現象です。地方都市の駅前はかなりの確率でシャッター街となっています。方や郊外には大きなショッピングセンターや病院、ファミレスなどが軒を連ねていて、居住地が郊外へ広がっていったのです。街全体が広域になりました。

 

今までは自動車の普及で街が広域化していましたが、今後は人口減少や高齢化が避けられませんので街全体を縮小していくことが求められます。これがコンパクトシティーです。多くの地方都市がコンパクトシティーを目指しています。ではどんなメリットがあるでしょうか。

 

高齢者は年齢ゆえに車の運転がどんどん出来なくなっていきます。買い物の度にタクシーを使うのも経済的に難しいでしょう。でも、コンパクトシティーにして狭い範囲の交通網を拡充することによって高齢者でも買い物や病院に行きやすくなります。

 

現在のように、郊外まで広がった交通インフラや生活インフラは都市の財政を圧迫します。広がった居住地をまとめることでインフラもコンパクトにできます。それは都市の財政を省コスト化することにつながります。

 

街がコンパクトなので、通勤時間や移動時間が短縮されます。また車から公共交通機関に変えることで環境負荷の低減がもたらされます。居住地がまとまっているので、公園なども整備され暮らしやすい住環境となります。

 

このように、街をコンパクトにすることは相応のメリットがあるんですね。ではコンパクトシティーにすることによるデメリットはあるでしょうか。

 

すでに郊外化が進みすぎている都市は、コンパクトシティーを形成するのに時間がかかるでしょう。広範囲の街をコンパクトにするには大変なことです。大きな都市ほど時間がかかるに違いありません。

 

また住居を集約することによって、自分の家から所有する農地までの距離が遠くなることが挙げられます。毎回の往復に時間がかかるでしょう。

 

その他に、街が集約されることで地価が下がりにくくなり、安価な家を買いづらくなることが考えられます。

 

このようにデメリットもあります。今後の日本は人口が必ず減っていきます。街に入ってくる税金も減少するのは避けられません。だからこそ地方都市は省コストのためにコンパクトシティーを目指すのでしょう。皆さんの街はコンパクトな街づくりがなされているでしょうか?

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