昨年、日本における出生数が90万人を切ったというニュースがあり驚きました。そんな中人口が増加している地域があります。総務省が発表した(平成25年度)人口推計によると関東4都県(東京・神奈川・千葉・埼玉)、愛知県、福岡県、沖縄県、そして滋賀県に人口が増加しています。雇用のある都市部に人口が流出しているニュースはよく耳にしますが、なぜ自然豊かな滋賀県に人口が増えているのでしょうか。探っていきたいと思います。
令和元年までの人口推移を見ると(滋賀県のHPの資料)、平成25年がピークであとは横ばい、もしくは微減でした。日本の人口が減っている割に横ばいを維持していることは、まだまだポテンシャルがある証拠です。グラフをご覧ください。
県内で人口の増加がみられるのが、滋賀県南部の大津市や草津市、守山市や野洲市などです。この地域にはJRの新快速が通っている地域です。新快速は最高速度130キロものスピードを出して走っています。ですから滋賀県からでも大阪に1時間くらいで着いてしまうのです。ベットタウンとして開発されています。
●大津駅→京都駅まで9分、大阪駅まで40分
大津から大阪までの距離58㎞
●草津駅→京都駅まで21分、大阪駅まで52分
草津から大阪までの距離65㎞
●野洲駅→京都駅まで29分、大阪駅まで60分
野洲から大阪までの距離72㎞
ちなみに
●東京駅→平塚駅まで62分 平塚までの距離64㎞
JR東の東海道線と比べると、いかにJR西の新快速が早いのかが理解できるでしょう。
大阪府内はすでに余っている土地も少なく、土地があったとしても高いです。京都は街の景観の理由から高層ビルやマンションが建てられません。そうなると平坦な土地で、地価も安く、自然豊かな滋賀県はベットタウンとして最適な場所だったのです。
さらに名神高速道路や新名神高速道路も通っています。土地があり、大阪や名古屋にもアクセスしやすい滋賀県に工場が多く建てられました。また、南草津駅の周辺には立命館大学のキャンパスやパナソニックの工場などもあり、人口が大幅に増えています。
交通の便の良さや、平坦で広い土地があったこと、自然豊かで住みやすい環境があったことなどが重なり、滋賀県の人口が増え続けていったのです。しかし長浜市などの滋賀県東部では人口が減少しています。一応新快速が通っていますが、大阪までは遠いのでベットタウンとは言い難いですね。
見てきたように、滋賀県に住むメリットはたくさんあります。そして歴史ある土地ですので、これからも滋賀県に住みたいと思う人が増えるかもしれませんね。