貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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世界一の巨大ダムー三峡ダム もし決壊したらどうなる?

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写真:wikipediaから引用 三峡ダム

 

世界中でコロナウイルスが蔓延し、各国が対応に追われています。第二波、第三波も来ると言われています。しかし災害はコロナウイルスだけではありません。特に自然災害は待ってはくれません。地震や台風、熱波や大雨など不意に私達を襲います。最近の中国では大雨が続いていて、現在16の省と自治区の171本の河川で洪水警戒水位を超えていて、長江(ちょうこう)の中下流では大洪水になる恐れがあると水利部の首席予報士は述べています。

 

さて、長江とはどんな川なのでしょうか?長江は中国最長、かつ最大の流量を誇る川で、チベット高原を水源地域として華中地域を流れ下流で上海市から東シナ海に注いでいます。下流では揚子江(ようすこう)とも呼ばれます。

 

長江の全長は6300kmもあり世界第3位の長さを誇ります。その流域には成都、武漢、重慶などの重要工業都市があり、河口付近では上海、南京などの商業都市を含む中国の19の省(市、自治区)があり、全流域の人口は4億5000万以上います。ちなみに日本で一番長い川が信濃川で367kmですので規模が違いますね。

 

長江流域は中国各方面を支える重要な地域でもあります。全国の水量38%、農耕地25%、食料40%、綿花33%、淡水魚66%を占めていて、川の水は多くの人を養っています。

 

中国一の川である長江に2009年世界最大の三峡ダムが造られました。洪水抑制・電力供給・水運改善を主目的とした水力発電ダムです。長江は全域が湿潤な地域を流れ、長江に流れる支流も多いため流量も多く、ひとたび大雨が降ると洪水も起きやすい川です。それを抑制する目的で三峡ダムは造られました。

 

中共メディアは、三峡ダムの水位は147メートルに迫り洪水警戒水位より約2メートル高くなったと明かしています。これまでも三峡ダムの決壊の危険性が取り沙汰されてきましたが、最近の大雨で一気に注目を受けるようになりました。もしダムが決壊すれば、30分後には三峡ダムから一番近い宜昌市に水が到達し、10時間後には武漢市に、1日後には南京市に到達します。そして下流域の上海にまで影響を与えるとのことです。

 

川の水だけでなく土砂崩れも起きれば被害はさらに増え、影響は長期間にわたるでしょう。長江沿いに住む数億人が被災すると言われています。それはそれは甚大な被害になるでしょう。被災者の多さに国や軍は対応できるのでしょうか。

 

今回は、テレビでは報道されませんがネット上で三峡ダムに関しての話題が多かったので取り上げました。長江の大きさや人々に与える影響は日本の比ではありません。それゆえ大災害が起こると及ぼす影響も大きくなることが分かります。人々のことを考えると「三峡ダムが決壊しました」というニュースは聞きたくありませんね。

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