夏になったら焼きトウモロコシを食べたい、という人はたくさんいるのではないでしょうか?それでも毎日食べることはないでしょう。日本人が毎日食べるものとしてはお米やパンかもしれません。しかしデータを見ると、トウモロコシの需要の多さが分かります。
世界三大穀物をご存知でしょうか。米、小麦、トウモロコシになります。日本人にとってみればトウモロコシというのは意外かもしれません。ではどのくらい生産されているのでしょうか。
お米は4トン、小麦は6トン、トウモロコシは8トン生産されています。実は一番多く生産されているのがトウモロコシになります。そして生産量は増え続けています。しかしそんなにトウモロコシが食べられているのか不思議に感じるかもしれません。
トウモロコシの生産量全体のうちすべてが食べ物として利用されているわけではありません。約3分の1のおよそ3億トンが食べ物として利用されています。とういうことは残りの3分の2が他の理由でトウモロコシが使われていることになります。どんなもので利用されているのでしょうか。
食用以外での用途の内訳は、65パーセントが飼料用で使われます。私の住んでいる近くの畑でも飼料用のトウモロコシが栽培されています。トリ・ブタ・ウシなどの餌になるわけですね。そして20パーセントがコーンスターチとして利用されています。コーンスターチとはトウモロコシ由来のでんぷんのことで、凝固剤やとろみ成分として用いられますし、化粧品などにも利用されています。
残りの15パーセントは、コーン油、自動車燃料、工業用アルコール、お茶、甘味料、研磨剤、歯磨き粉、靴墨など多岐にわたって利用されています。
国別生産量を見てみましょう(2018年)。
①アメリカ 392,450,840トン
②中国 257,173,900トン
③ブラジル 82,288,298トン
④アルゼンチン 43,462,323トン
アメリカが1位で、中国が2位です。日本はアメリカから多くのトウモロコシを輸入しています。しかしアメリカの主要生産地帯である中西部のいわゆる「コーンベルト」といわれる、アイオワ州、イリノイ州、ネブラスカ州、ミネソタ州などの地域の天候いかんによって世界の在庫量や価格が左右される事態となっています。トウモロコシの生産量が世界最大であるアメリカは、同時に消費量・輸出量ともに世界1位です。
2位の中国もかなりの量のトウモロコシを生産しています。しかしこれだけの量を生産していますが中国だけは他国には輸出しておりません。すべて国内で消費されています。それゆえトウモロコシを作っているイメージがないんですね。
今回は、世界三大穀物の一つ「トウモロコシ」の話ということでした。