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地中海性気候の特徴とは? どこら辺の国があてはまるの? 

地中海性気候とは、ケッペンという人が考案した気候区分の一つで、地中海沿岸で見られる気候を指しています。しかし地中海沿岸だけでなく、アメリカのカリフォルニア州、南アフリカのケープ地方、オーストラリアの南西部などにも見られる気候でもあります。地中海性気候とはどんな特徴があるのでしょうか。

 

この気候は、夏は乾燥して暑く、冬は湿潤で温暖な特徴を持ちます。また、植生は常緑樹や低木などの地中海植物相に富み、ワインやオリーブなどの農産物が栽培されます。

 

・地中海性気候の成因と分布

地中海性気候は、亜熱帯高圧帯と偏西風の影響を受けて形成されます。夏は亜熱帯高圧帯が強まり、乾燥した空気が吹き下ろすために降水量が少なくなります。一方、冬は亜熱帯高圧帯が弱まり、偏西風が湿った空気を運んできて雨が降ります。このように、季節によって降水量に大きな差が生じるのが地中海性気候の特徴です。

 

地中海性気候は、北半球では30度から40度の緯度帯に分布します。南半球では、南回帰線付近から35度の緯度帯に分布します。しかし、地形や海流などの要因によって、分布域は限られています。例えば、ヨーロッパではピレネー山脈やアルプス山脈などの山岳地帯が障害となって、内陸部には広がりません。また、アジアではヒマラヤ山脈やチベット高原などの高地が影響して、存在しません。日本と緯度的には同じでも、気候は全然違いますね。

 

・地中海性気候の影響と利用

地中海性気候は、人間の生活や文化にも大きな影響を与えています。夏は暑く乾燥するために、建築物は白く塗られたり、窓が小さくされたりして日射を遮る工夫がされています。ギリシャとか想像できますね。また、冬は温暖で雨が多いために、屋根は傾斜が大きくして雨水を流しやすくする工夫がされています。さらに、食文化では、オリーブ油やワインなどの地中海性気候で栽培される農産物が重要な役割を果たします。

 

地中海性気候では、農業や観光業などの産業が発達しています。農業では、オレンジやオリーブ、ブドウやトマトなどの果樹や野菜などの作物が栽培されます。特にワインは世界的に有名であり、フランスやイタリアなどの国では重要な輸出品です。観光業では、温暖で美しい自然や歴史的な建造物などが魅力となっています。また、夏にはリゾート地を求めてヨーロッパ中からバカンスのためにやってきます。例えば、フランスのコートダジュールやモナコやイタリアのナポリなどは有名な観光地です。

 

気候の違いで、生活習慣や食文化などの違いが違うのは面白いですね。地中海性気候は夏に雨が降らないので穀物の栽培は難しいです。対して日本は温暖湿潤気候で、夏場に雨が多いので、穀物(米)をたくさん収穫できるのが特徴です。

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