カリブ海と聞くと海賊や美しい海を思い浮かべるかもしれません。私も2年ほどカリブ海の島の一つに住んでいましたので、あながちそのイメージは間違っていません。フック船長のような海賊はいませんでしたが…。とてものどかで、自然に囲まれた島々が無数にあります。
カリブ海の一つバハマという国に興味深い島があります。豚と泳げる唯一の島で、名前は「ビッグ・メジャー・ケイ」、ここのビーチがピッグビーチと呼ばれています。この島の周辺をエグズーマ・ケイといってバハマの首都ナッソーから約80km東南に位置しています。バハマ諸島には約700もの島々と2400ものサンゴ礁からなりたっていますが、どこもきれいな海を望むことができますが、このビッグ・メジャー・ケイでもきれいな海と景色を見ることができ、観光客はツアーで訪れることができます。
「ビッグ・メジャー・ケイ」のビーチはその海の透明度と美しさだけでなく、野生のブタたちが住み着いており、観光客を乗せた船が現れると餌を求めて泳いで寄ってくる様子が名物になっています。「人間が来た!」と見るや一目散でやぶの中からやってきて、海を泳いでボートに近寄ってきます。人間慣れしている野生のブタのようです。
この島には白や黒、まだら模様の野生化した豚たちが、20頭以上も住み着いており、体長が約1mを超えるような大きな豚も多いですが、どの豚も非常に人懐っこく「海を泳ぐ豚たちと触れ合える島」として人気の観光地になっています。バハマはアメリカからも近いため、アメリカ人観光客が多く訪れています。
日本にいるブタといえば家畜のブタをイメージしてしまいます。泥の中をゴロゴロと動き回り、泥だらけで汚れていますが、この島のブタはどれもきれいなブタばかりです。それも当然で、海を泳ぐため汚れが落ちてしまうからです。またビーチには砂しかないので泥とは違いすぐに落ちてしまうのです。お風呂に何日も入らないニート君たちよりも清潔ですね…
さて、なぜこの無人島にブタだけがいるのでしょうか。2つの説がありますが、一つは養豚場の輸送の際に逃げたブタたちがこの島まで泳いで繁殖した。もう一つは船乗りが食用として育てていたブタが、そのまま放置されブタだけがこの島に残って住み着くようになった。などの説があります。現在は観光客の持ってきた食べ物を食べて生きているので、それまでどうやって生きてきたんでしょうね。
今回は、無人島に暮らす穏やかなブタ君たちの情報でした。