貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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ギネスにも載っている日本に存在する世界一狭い海峡はどこ?

土渕海峡

海峡とは何でしょうか。陸と陸に挟まれている幅が狭くなっている海を指します。例えば津軽海峡と言えば、北海道南端と本州北端(青森県)との間にある海です。明石海峡であれば、兵庫県明石市や神戸市と淡路島の北端との間にある海です。なんとなくイメージできるでしょうか。今回は日本に存在するギネスにも載っている世界一狭い海峡を紹介します。

 

その前に、世界一広い海峡は、南アフリカのホーン岬と南極大陸の間にある海でドレーク海峡といいます。もっとも狭い場所でも距離は650kmもあります。陸地が見えないと「ここが海峡なんだ」という感じはしないでしょう。ちなみに、この付近の緯度が南緯60度付近で、年間を通して波がめちゃくちゃに荒れています。南緯の数字が増えるほど波が荒れ、「吠える40度、狂う50度、絶叫する60度」と呼ばれていて、ドレーク海峡は60度付近にある海峡なのです。

 

では世界一狭い海峡はというと、香川県の小豆島にあります。小豆島は瀬戸内海の島ですね。小豆島は地図で見ると一つの島に見えますが、拡大してみると小豆島の西に前島があります。小豆島と前島はくっついておらずそれぞれ独立した島です。その間にある海の部分が海峡ということになります。

海峡の名前は土渕海峡というもので、最も狭い箇所はたった9.93mしかありません。加えて、両岸がコンクリートの護岸で覆われているため、見た目は完璧に川、もしくは水路です。なので、「ここがギネスにも載っている世界一狭い海峡なんだ~ぁ」という感動は無いでしょう。

 

9.93mしかないため、その部分には橋が架かっていて島と島を簡単に行き来できます。土庄町役場に行けば、横断証明書(100円)をもらうことができます。

 

世界一狭い海峡としてギネスに認められたのは1996年のことです。それまでにもギネスへ申請していたのですが、国土地理院の地形図にこの場所が載っていなかったため、ギネスブックの規定でもある、国家機関の発行する証明書類を提出する条件を満たすことができませんでした。

 

そのため、小豆島観光協会の尽力によって国土地理院の地形図に土渕海峡が載ることになり、地形図と航空写真を添えて再び申請しまし、1996年に認定されたのでした。あまりの狭さだったのか国も認知していなかったのでしょうかね…

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