貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

なんでアメリカの高速道路は無料なのに、日本は有料なの?

アメリカのフリーウェイ

全国の高速道路を2115年まで有料にするために、関連法案を改正するとの報道がありました。まあ、絶対に無料にはならないだろうなとは感じていましたが、92年後まで有料が続くんですね…。それに対してアメリカの高速道路は無料で良いなと感じます。では、なぜ日本の高速道路は有料で、アメリカの高速道路は無料なのでしょうか。

 

仕組みの違いを見ていく必要があります。日本の一般道路は税金で建設されているので無料です。一方、高速道路は国ではなく民営化された道路会社が自己資金で道路を建設し維持管理をしています。税金は使われていないので建設資金や維持費を回収するために高速料金という形で通行料を支払っています。また、民営化した際、借入金が40兆円もあることが分かり、返済していくためには無料には出来ないのです。

 

アメリカはどうでしょうか。多くの人が勘違いしている2つの点があります。実は全ての高速道路が無料というわけではありません。実は渋滞が激しい都市部を中心に有料化している道路もあります。しかしその割合は小さいです。もう1つはフリーウェイのフリーは無料という意味ではなく、ストップフリー(stop free)、つまり信号や交差点が無く、停止する必要のない道路という意味でフリーウェイと呼ばれています。

 

さて、なぜ無料なのかというと、すでに税金によって取られているということです。ガソリンスタンドで給油する際に燃料税が引かれていて、それが高速道路の建設や維持管理に充てられているのです。利用者としては給油する際に燃料税を確認することは無いと思うので、気付かないかもしれませんが、そこで高速料金を払っているということになります。

 

でも、「日本も給油する時にガソリン税や石油税を払っているから無料にならないのはおかしいじゃん」と感じますよね。確かにこれらの税金は道路の整備のためだけに使われる予定でした。しかし2009年に道路の整備のためだけにガソリン税が使われる「道路特定財源」が廃止され、何にでも使える「一般財源」として扱われることになったのです。そのため、道路の整備だけでなく他の事にも使えるようになってしまったのです。

 

私たちの税金に色が付いているわけではないので、実際はどんなものに税金が使われているかは知る由もありません。道路管理ために使われる税金が一部になってしまったことを考えると、高速料金の無料化は期待できませんね。

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