貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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なんでイギリスの食事はまずいって言われているの?

イギリスの有名な料理 フィッシュアンドチップス

イギリスの食事はまずいと言われています。なぜでしょうか。今回は、「なんでイギリスの食事はまずいと言われているの?」について幾つかの理由を挙げてお話していきます。

 

気候

イギリスの気候は、湿気が多く、冬は寒く、夏は涼しいという特徴があります。緯度を見ると分かります。ロンドンの緯度は北緯51度です。宗谷岬が北緯45度なのでイギリスがいかに北に位置していて寒い場所であることが分かります。これは、農業にとっては厳しい条件となっています。多くの食材が栽培できないため、イギリスでは長い間、肉、魚、野菜などの保存食が主流でした。このため、イギリスの食事は、肉やジャガイモ、キャベツ、タマネギ、ニンジンなどの野菜が主食となっていることが多いです。さらに、イギリス人は、野菜を茹でたり、肉を煮たりすることが多く、味が薄いと感じられることがあります。

 

歴史

イギリスの歴史には、食文化に影響を与えた出来事がたくさんあります。例えば、中世には、富裕層が大量の肉を食べていましたが、一般庶民は、肉をほとんど食べることができませんでした。そのため、庶民は肉を使わずに、パンや小麦粉を主にした食事が一般的でした。また、第二次世界大戦中は、食糧不足が深刻であり、食事に関する制限が課せられたこともありました。これらの出来事が、イギリスの食文化に影響を与えたと考えられています。

 

多様性の欠如

イギリスの食事は、多様性に欠けるという指摘もあります。たとえば、フィッシュアンドチップスやシェパーズパイ、トード・イン・ザ・ホールなど、イギリスの代表的な郷土料理は、ほとんどが肉や揚げ物を使った重たい料理であり、バリエーションも少ないです。

 

たしかにイギリスには多様な食文化が存在しますが、これらの料理はあまり一般的ではなく、特定の地域や人々に限定されています。たとえば、インドやパキスタン、バングラデシュなどのアジア系移民が多く住む地域では、カレーやサモサなどのアジア料理が食べられています。また、カリブ海諸国出身の移民が多い地域では、ジャークチキンやアキー&ソルトフィッシュなどのカリブ料理が人気です。しかし、これらの料理は、一般的にはイギリス料理として認知されていません。

 

調理法の問題

イギリスの食事に対する批判の一つに、調理法が古くさいという点があります。たとえば、野菜を煮込んでしまうことが多く、栄養素が流出してしまうことがあります。また、揚げ物を多用することで、カロリーが高くなることが問題視されています。さらに、イギリスの食事には、味が薄く感じられることが多く、スパイスの使用が少ないという指摘もあります。

 

観光客に対する偏見

最後に、イギリスの食事に対する評判には、観光客に対する偏見が影響していることがあります。たとえば、フィッシュアンドチップスやシェパーズパイはイギリスを代表する料理として知られていますが、これらの料理が全てではなく、イギリスには多様な料理が存在します。しかし、観光客に対してこれらの代表的な料理を出すことが多く、イギリスの食事が単調であるという印象を与えてしまうことがあります。

 

こういった理由から、先進国なのにイギリスの食事はまずいと言われているのです。

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