皆さんは船という漢字のもとをご存知でしょうか?聖書の中に出てくるノアという人物は聞いたことがあるかもしれません。「ノアの方舟」のノアです。船という漢字は舟の中に8人の人間が入ったからこの漢字になったのです。どういうことでしょうか。
船=舟+八+口(人)
ノアと妻、息子のセム、ハム、ヤペテとそれらの妻たちの8人です。口という字は人口を指します。ですから舟に乗った8人=船となったわけです。
舟も船も人や物を乗せて水上を渡る目的で作られた乗り物を指します。では舟と船には何か違いがあるのでしょうか。
- 舟→手で漕ぐような比較的小型のものを指します。
- 船→舟よりも大きく、動力を備えたものを指します。
舟で海洋に出るのは大変そうです。ちなみに舟という字は英語で表すとBoat(ボート)になります。なんとなくイメージできますね。反対に船という字は英語だとShip(シップ)になります。旅客船や貨物船などが該当します。
調べると「艦」という字は、船は船でも軍艦を指します。英語ではWar Shipになります。ですからこの「艦」という字を使う船の種類として軍艦、駆逐艦、潜水艦、砲艦、海防艦、輸送艦、などに用いています。そのため商用船にはこの「艦」という字は使いません。
船は物や人を水上で運びますが、空を飛ぶ飛行機にも船にまつわる言葉が使われています。例えば、キャプテン(機長)、シップ(飛行機)、キャビン(客室)、クルー(乗員)などです。これらは船舶で用いている言葉ですが、飛行機でも当たり前のように用いているんです。
また、飛行機は左のドアからしかキャビンに入りませんよね。これも昔の船の名残となっています。船は左舷から港に接岸して、人の乗り降りや荷物の積み卸しをするのが慣習でしたが、これを飛行機にも採用したということです。ということは飛行機に乗って右のドアが開く時は緊急事態ということですね^^:(例外もあると思いますが…)
船に乗る機会は漁師さんやフェリー会社に勤めていない限り、頻繁に乗る機会はないかもしれません。しかし船旅は鉄道や飛行機とは違いゆったりした旅を楽しめますし、海風を感じたり、大海原だけの景色も楽しめます。非日常を楽しめるのがいいですね。ぜひ皆さんも船旅を計画してみてはいかがでしょうか?