貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

キリンってどうやって海外から運んでくるの?

動物園の多くにキリンがいます。長い首を持つキリンは子供たちにも大人気です。しかし疑問が浮かびます。キリンを日本に輸入する時にどうやって飛行機や車に乗せるのでしょうか。今回はその点を考えていきます。

 

野生のキリンは、アフリカの広大なサバンナに棲息しています。ドキュメンタリー番組でも雄大な草原で草を食んでいるシーンを見たことがあるかもしれません。しかし興味深いことに、日本の動物園にやってくるキリンはアフリカ生まれではないのです。どういう事でしょうか。

 

実際、キリンはヨーロッパやアメリカの動物園から輸入されてきています。なぜなら検疫法の規制により、直接アフリカからの輸入は不可能なのです。

 

ただし、海外からキリンを輸入する際には、あの長い首の問題が浮上します。キリンの首の長さは約2メートルもあります。全体の体長は約5メートルにも及びます。もちろん、そのままでは檻に収めたり、輸送機に載せたりすることはできません。

 

輸送機に載せるかどうかは、キリンの首をどれだけ曲げることができるかにかかっています。しかし、動物輸送のプロたちは、この難題に対処する方法を心得ています。キリンは首を曲げて檻に収められ、輸送中もその姿勢を維持しています。これが現実のようです。

 

キリンは興味深い動作を見せます。キリンは通常、立ったまま眠ることが一般的ですが、時折、熟睡するために座って眠ることもあります。その際、キリンは首を美しくアーチ状に曲げ、頭を後ろ足に乗せて眠るのです。また、水を飲むときには首を低く下げ、前肢を左右に大きく開いたまま、水を飲み込む様子が観察されます。

 

このように、キリンは体を縮めたり、丸めたりする柔軟性があります。それを活かして、業者はキリンの姿勢を工夫して輸送機内に収容しているのです。しかし、あくまで飛行機を用いて輸送するのは生後1年くらいのキリンのようです。そのくらいであれば無理な姿勢を長時間させずに済みます。大きくなってしまったキリンを海外へ輸送する場合は船で行われます。

 

でも、空港に到着しても動物園までは車を用いなければなりません。日本の道路交通法では、道路を走る自動車の高さは、3.8m(または4.1m)までと制限があります。4mを超えるキリンもいますから、このままでは運ぶことができません。そのため、低床トレーラーという特殊な車と、頭を上げないように覆いのついた特製の輸送箱を用意して、首を少し前に伸ばした姿勢で運ぶそうです。結局は首を折り曲げてもらわないといけないんですね。

 

キリンたちの冒険の舞台裏には、知られざる努力と工夫があることを感じさせられます。

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