貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

なんで水泳選手に黒人がいないの?

f:id:pointia:20190415185841j:plain

オリンピックの水泳を見ていて、ふと「黒人の選手ってほとんど見かけないなー」と感じていました。出場はしてはいるんでしょうが、メダルを取るのは大体、ヨーロッパ各国やアメリカ、オーストラリア、中国、日本などの選手です。陸上競技では圧倒的な存在感を放つ彼らがなぜ水泳競技では見かけないのでしょうか。その理由を考えます。

 

そもそも、皆さんはなぜ泳げるのですか?「学校で習ったから」「スイミングスクールに通っていたから」「近所にプールがあってよく泳いでいたから」といった理由ではないでしょうか。ですから泳げるのです。つまり泳ぎ方を教わって実践しているので泳ぐことができます。

 

文部科学省のサイトを見ると、日本の小学校のプールの設置率は約8割です。なぜ日本でプールがこんなにもあるのでしょうか。世界では考えられません。

 

全国的にプールが設置されたきっかけは、1955年5月11日、大型貨車運航船「第三宇高丸」と紫雲丸の衝突事故です。この紫雲丸には、愛媛県や島根県などから4校の修学旅行生が乗船していたのですが、衝突からわずか5分で転覆・沈没してしまいました。このため100人以上の児童・生徒が亡くなってしまいました。この痛ましい事故をきっかけに授業で水泳が取り入れられるようになっていきました。国が推進していたんですね。

 

アフリカ諸国や中南米などでは、学校にプールがあって泳ぎ方を教えてくれるなんて所はまずありません。プールを設置するのにはかなりのお金が必要になってきますし、水を確保するのも大変です。プールの水をきれいに保つのも一苦労です。

 

このような事情を考えると必然的に後進国の水泳選手が少ないのもうなずけます。アフリカ、東南アジア、中南米などは設備や水の壁があるので競技人口が少ないんですね。

 

ほかの理由として水泳大国アメリカでは、水泳は白人のスポーツという意識があります。お金持ちの家にはプールがあり、水泳は裕福な人しかできませんでした。時代と共に庶民にも水泳は浸透していきましたが、人種差別が根強く残るアメリカです。今でも黒人の方々は白人とプールに入るのを躊躇してしまうようです。

 

陸上競技では黒人は絶対的なスピードと力強さを持っています。ならば水泳でも生かせるはずです。もし黒人の方が泳ぎ方を覚えてしまったら、将来のオリンピックでは決勝が全員黒人選手になるかもしれませんね。それはそれで楽しみではありますが…。ぜひ日本人にも頑張ってメダルを取ってほしいと思います。東京オリンピックでも活躍を願っています!

にほんブログ村 教育ブログ 社会科教育へ
にほんブログ村