貴殿のふとした疑問に答えるブログ

ふと疑問に思う「なぜ?」「どうして?」「〇〇って何?」に答えるブログです。

多すぎて選べないよー 「ジャム理論」とは

f:id:pointia:20190413210319j:plain

私はレストランに行くと毎回どのメニューにするか迷ってしまいます。あまりに決まらない場合は呼び出しボタンを押して、その間に考える時があります。メニューの種類が多くて迷ってしまうんですね。皆さんはそんな経験ありますか?

 

メニューが多いのはうれしいのですが、選ぶのも大変ですよね。最後は「もうなんでもいいや」となってしまいます。こういうのをジャム理論といいます。なんか美味しそうですが、このジャム理論というのは、「選択肢が多すぎると、人は選択そのものをやめてしまう」というものです。

 

このジャム理論は、シーナ・アイエンガー(Sheena Iyengar)教授による実験によって示された法則です。どんな法則でしょうか。

 

選択肢が多いときは、少ないときよりも判断を下しづらくなるというもので、6種類のジャムを並べたテーブルと24種類のジャムを並べたテーブルの2つを用意したところ、どちらのテーブルでも試食をした人の人数は変わりませんでした。しかし、最終的にジャムを購入した人の割合を見ると、6種類揃えたテーブルの場合は30%、24種類のテーブルではなんと3%、と非常に大きな差が開いてしまいました。結果として、選択肢を少なくすることで顧客のストレスを減らす効果があり、販売戦略の根拠となっています。

 

どうでしょうか。なんとなく分かる気がしませんか?選択肢が増えるのは良く思えても、同時にストレスや煩わしさにも悩まされてしまうのです。

 

これはジャムだけに当てはまるものではありません。日々私たちが決定しなければならない選択もそうです。何を着ようか、何を食べようか、など毎日多くの決定をしています。そのような決定をストレスに感じることは無いでしょうか?

 

学校が私服OKのところなら、毎朝着るものを考えなければなりません。制服なら考える必要はないのです。食事もそうです。朝昼版と主婦は献立を考えなければなりません。作るだけでなく、考えるという作業も行う必要があるのです。疲れますよね…

 

また情報も色々なところから入ってきます。テレビ、ラジオ、インターネットなど私たちは情報にあふれた世界に住んでいます。その中で自分にとって必要な情報だけを取り入れるのは簡単なことではありませんよね。

 

このように私たちはたくさんの物や情報に囲まれて生活しています。そのような中で日々決定しなければならないのであれば、生活自体をシンプルにするのはとても良いことかもしれませんね。一見物足りなく感じるかもしれませんが、実はストレスを溜めないですんでいるのです。今日は美味しそうな、しかし興味深いジャム理論のお話でした。

にほんブログ村 教育ブログ 社会科教育へ
にほんブログ村