貴殿のふとした疑問に答えるブログ

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株式会社のルーツは大航海時代?

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株というのは、企業が発行しているものです。上場している企業(東京証券取引所などに)は株を発行して、たくさんの人から資金を集め、事業を行ないます。そして利益が出れば株主に還元します。株式会社というのは世界中に存在しています。

 

では、初めて株を発行したのは何という会社でしょうか。なぜ株式会社は誕生したのでしょうか?その点を簡単にまとめたいと思います。

 

1602年、オランダ人が「東インド会社」を作った時に株を発行したのが、株式会社のルーツと言われています。俗にいうオランダ東インド会社です。なぜ「東インド」と言われているかというと、ヨーロッパから見てアジアはすべて「東インド」だからです。今のインドやタイやベトナムも東インドです。では「西インド」はというとアメリカ大陸を指します。ヨーロッパから見て西側だからです。

 

当時はまだ地球上にどんな大陸や島があるのか全然分かっていませんでした。それゆえ東にあるアジア圏はすべて「東インド」と言われていたのです。大航海時代真っ只中ですので、スペインやポルトガル、イギリスやフランスなどのヨーロッパ諸国が競って新たな大陸を探していました。オランダも同様です。

 

当時のヨーロッパで金銀と同じ価値を持っていたのが香辛料です。胡椒やシナモンなどのスパイスですね。独特な香りと風味がヨーロッパの人々に好まれました。アジアの香辛料をヨーロッパに持って帰れれば、莫大な利益を得ることができたのです。

 

しかし、ヨーロッパからアジアはかなりの距離を航海しなければなりません。途中で嵐に遭い難破してしまったり、海賊に襲われたり、船内で疫病が流行り全滅してしまうなど危険がいっぱいでした。リスクが非常に高いものでした。その分、香辛料を持って帰ることができればたくさんのお金を手に入れることができたのです。

 

航海に出るには莫大な資金が必要ですが、ハイリスク・ハイリターンな投資ですので出資者(王様や大富豪)もお金を出すのを渋ってしまいました。なんせ成功率は20%以下と言われているからです。

 

そこで現れたのが「オランダ東インド会社」です。一人ではなく共同で出資して船や探検家や乗組員などを用意しようと考えたのです。これならば一人当たりの出資は少なくて済み、お金も集まりやすくなります。成功すれば出資額に応じて報酬を受け取ることができるのです。

 

このやり方がヨーロッパ全土でも行なわれるようになり、その後は世界中で株式会社が設立されることとなったのです。

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