カリフォルニア州はロサンゼルスやサンフランシスコなど大きな都市を抱えているアメリカでも有名な州です。よくニュースなどでも耳にするのではないでしょうか。ロサンゼルスのビバリーヒルズなどは高級住宅街で有名人もたくさん住んでいます。観光地が多いので日本人もよく訪れる州の一つです。
そんなカリフォルニア州ですが、毎年のように山火事が発生しています。2019年だけでもカリフォルニア州で6000件以上もの山火事が発生しています。日本でも大規模のものはニュースに取り上げられています。それゆえ、なぜ毎年のようにカリフォルニア州で山火事が発生しているの?と疑問に思う方もいるでしょう。
規模の大きさは別にして山火事は州のどこかで常に発生しています。山火事に名前が付けられるほどです。ハリケーンみたいですね…。カリフォルニア州は雨期が冬場にやって来ます。暖かいイメージがありますが冬は雪が降る地域もあります。反対に夏が乾季で気温も高くなります。それゆえ夏から秋にかけて山火事が発生しやすい状況になるのです。
また、気候変動によって平均気温が上昇しています。過去100年の間に州の気温は1.4℃上がり、暖かい空気は植物や土から水分を奪い、木々や草原を乾燥させて燃えやすくしているのです。今月デスバレー(カリフォルニア州)で史上最も暑い54.4℃になった、というニュースが流れてきました。このように大きな州なので、このような過酷な環境の場所もあります。
風の影響も大きいでしょう。山火事が発生する自然条件の一つに「サンタアナの風」があります。モハーベ砂漠と西部内陸部のグレートベースン(盆地)で作られる高気圧がシエラネバダ山脈を越え、渇いた強い突風が太平洋の海岸に吹き降ろしてきます。発生した火が強風に乗ってしまったら広範囲に木々に燃え移ってしまうのです。
それだけでなく、木造の住宅も多いので余計に火災を拡大させていますし、山火事が起きやすい場所(森林地帯)にわざわざ家を建てるので被害も大きくなってしまうのです。
カリフォルニア州は山火事に適した条件を備えているだけでなく、人の増加に伴い居住地を山の方に拡大したせいで被害規模を拡大させているのです。気候変動が続く限りカリフォルニア州の山火事は少なくなることはなさそうですね。
ちなみに日本の面積は377,962 km²ですが、カリフォルニア州の面積は423,967 km²ですので、日本よりカリフォルニア州の方が大きいです。