写真はwikipediaから参照
リニア中央新幹線(通称:リニア)は超電導リニアによる世界初めての陸上交通機関になります。山梨県にリニア見学センターがあり、そこではリニアがどのように走るのかが分かりやすく解説されています。見た目は鉄道っぽいですが、レールの上を走るのではなく浮上しながら走りますので鉄道とは全くの別物の乗り物です。
500キロ以上の速さで、新幹線並みの輸送能力を持ち合わせています。リニアは東京から大阪まで約1時間で結ぶことができ、今までの時間の概念をくつがえす乗り物として期待されています。飛行機に乗る場合は搭乗手続きが必要になりますが、リニアはそのような手続きがありませんので実質は飛行機より早く大阪までたどり着くことができますね。
また、災害時はどうでしょうか。道路だと東名自動車道と並行して新東名自動車道もありどちらかが不通になったらもう一方を利用できます。それと同様に東海道新幹線が災害によって不通になったらリニア中央新幹線を利用することができます。東京~名古屋~大阪間は日本の大動脈でもありますのでバックアップとしての役割も大きいと言えるでしょう。災害大国ゆえその重要性も大きなものといえます。
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リニアを語る上で、大都市圏である東京や名古屋や大阪がどうしてもクローズアップされがちですが、途中駅の山梨県の駅(甲府)と長野県の駅(飯田)の立場を考えてみましょう。例えば甲府駅から東京駅まで1時間40分程度かかっていますが、リニアが出来れば品川駅まで25分程度に短縮されます。これは、東京都心から横浜や大宮や船橋に行く時間と同じ程度です。すごいですね。
飯田駅はどうでしょうか。飯田市は陸の孤島のような場所で中央アルプスと南アルプスに囲まれている立地ゆえ山を迂回しなければ東京方面に行くことが出来ません。そのため中央本線を使う場合5時間以上かかり、東海道新幹線を使ったとしても4時間半かかります。高速バスを使っても新宿まで4時間以上かかっています。しかしリニアが開業すれば、品川~飯田間が約40分に短縮されます。飯田市と首都圏の時間距離が劇的に短くなり時間の概念が大きく変わります。
甲府や飯田は首都圏への距離だけでなく、羽田空港や中部国際空港にも近くなり海外へ行くにもかなり便利になります。リニアができることは都市圏だけでなく内陸県の山梨と長野にもかなりの恩恵があることは間違いありません。