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なんで、JR東と東海の新幹線は東京駅で直通しないの?

みんなのあこがれ新幹線。しかし、JR東の新幹線は色とりどりであるのに対し、JR東海の新幹線は白とブルーの車両で分かれています。車両を見ればどっちの会社か分かります。どっちの新幹線もかっこいいのですが、なぜJR東と東海の新幹線は東京駅に乗り入れているのに直通せずに、車両も別々なのでしょうか。「どうせなら東京駅で直通させれば九州から北海道までつながって便利なのに…」と感じてしまいます。しかし直通しない理由があります。

 

実はお互い周波数が異なっています。東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線(JR東海、JR西日本、JR九州)は60ヘルツとなっており、対して北海道、東北、秋田、山形、上越 新幹線(JR北海道、JR東日本)は50ヘルツ、北陸新幹線は50・60混在となっています。大まかに西日本は60ヘルツで、東日本は50ヘルツなのです。家電製品も西と東で違うのと同じです。

 

東海道新幹線は東京都や神奈川県など東日本を走りますが、専用の変電所を用意して、電源の周波数を50ヘルツから60ヘルツに変換して走らせています。対して北陸新幹線(E7系とW7系)は列車そのものが複数の電源の周波数に対応しています。このように周波数の違いによって直通運転ができないのです。直通させるためには車両を新たに用意しなければならないという大きな壁があるのです。

 

また、両社における車両の設計思想が異なります。これは雪対策にでています。JR東海の新幹線の沿線はほとんど雪が積もりません。関ケ原~米原だけ雪が積もりますが、その区間さえ対処すれば大丈夫なのに対し、JR東の新幹線は、基本的に東京を起点に寒い地方に線路が伸びています。北陸地方、東北地方、北海道など雪が降る地域を通る必要があります。ですからJR東の新幹線は雪が降る前提の車両設計となっているのです。

 

加えて、JR東海は東海道新幹線というドル箱路線を持っているので、そこに注力しています。通勤電車並に走らせているのです。もし東京駅で直通してしまったら、収益が下がってしまうので東海側はOKしないでしょう。

 

ほかにも理由はあると思いますが、今後も直通はしないでしょう。でも将来リニア新幹線ができて、東海道新幹線の運用に余裕が生まれた時、再び直通の話が持ち上がるかもしれません。

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