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トンガで起きた火山の噴火 影響はどこまで及んだか

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写真はwikipediaから参照 トンガのきれいな海

日本時間の1月15日午後1時10分ごろトンガ諸島の火山島「フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ」で大規模な噴火が発生しました。夜7時のニュースで「トンガで火山が噴火した」と報じられていて、「へぇー」としか考えていませんでしたが、夜中にいきなり津波注意報のアラームが鳴り出して「何事か…」と驚きました。おそらく皆さんも同じでしょう。私の住んでいる神奈川県は誤作動で、アラームが10分おきに鳴りましたので、そのつど爆音で心臓が停止しそうになりました。

 

トンガから8,000キロも離れている日本ですら多大な影響を及ぼしています。鹿児島県奄美市小湊で1.2メートル、岩手県久慈港では1.1メートルの津波を観測しました。また、高知県室戸市では係留していた漁船が沈没し、三重県でもカキの養殖いかだが沖に流されるなど日本の各地で被害が見られました。日本で被害があったなら太平洋上のいろいろな国にも被害が及んだに違いありません。今回はその点を考えてみたいと思います。

 

もともとこの火山は昨年末から小規模な噴火を続けており、今年1月15日に大規模な火山噴火を引き起こしました。噴煙が高度19,000メートル(19キロ)にまで達し、直径が300キロ以上と、北海道に匹敵する大きさになっています。そして噴火によって発生した同心円状の衝撃波によって各国に津波の被害をもたらしました(専門家によるとこれは津波ではなく空振(くうしん)による海面上昇とのことですが、ここでは分かりやすく津波と表現致します)。各国どんな被害があったのでしょうか。

 

オーストラリア

ノーフォーク島で1.27メートルの津波を観測。ゴールドコーストでも0.82メートルの津波を観測。

 

ニュージーランド

グレートバリア島で1.33メートルの津波を観測。マリーナではボートが係留から外れ、船同士が衝突するなどの被害を受ける。

 

アメリカ(カリフォルニア)

ポートサンルイで1.3メートルの津波が観測され、サングレゴリオビーチでは釣り人2人が津波にさらわれ、1人が病院に搬送されています。また、複数のサーファーが沖合200~300メートル先で救助されたとのこと。

 

アラスカ

9,400キロ離れたアラスカで爆発音が観測されたとのことです。日本よりさらに1,400キロも離れているのにもかかわらず爆発音が観測されていますので、とてつもない爆発だったことが分かります。コングコーヴという場所では1メートルの津波を観測しています。

 

ハワイ

カウアイ島で0.82メートルの津波を観測し、沿岸の道路が浸水したようです。

 

ペルー

北西部のランバイエケ県のビーチで2人が遺体で発見され、沿岸の建物に浸水被害をもたらしています。

 

チリ

トンガから10,000キロ離れたチャナラルで1.74メートルの津波を観測。海岸線6.400キロにわたって津波警報が発令されたとのことです。チリは縦長で海に接している部分が多いので大変でしたね。

 

なんだか遠くに離れた国の方が津波の高さが大きいことが分かります。遠いからといって安心できないですね。これからは噴煙によって太陽が遮られて気温が低下してしまう恐れや、火山灰によって作物が育たないなどの影響が出てくるかもしれません。つまり食糧不足が懸念されています。オーストラリアやニュージーランドでは牛肉や小麦などを日本に輸出していますので、もしかしたら日本の食卓にも影響を与えるかもしれません。もしかしたら食料価格も上がっていくかもしれませんね…。今回は一度の噴火で多くの被害や影響をもたらすことを考えました。私も含め皆さんも噴火の恐ろしさを実感した出来事だったのではないでしょうか。とにかくトンガの皆さんが無事であることを祈りたいと思います。

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