日本で一番高い山と言えば、だれしも富士山と答えることでしょう。では日本で一番低い山はどれでしょうか。実は知らない人が多いのではないでしょうか。と言いますのも、山の定義や地形学的によってその捉え方は様々なので、どれが一番低いのか、と決めるのは難しいのです。ではどんな候補があるのか調べてみましょう。
自然の山
・弁天山（6.1m）徳島県徳島市にある山で、自然の山としては日本一低い山となっています。登山開始から1分以内で登頂できます。
・笠山（112m）山口県萩市にある山で、火山として日本一低い山となっています。他にも東洋最小とか世界最小とも言われますが、捉え方次第なので、ここでは日本一低い山にしておきます。
築山→人工的に作られた山のこと
・日和山（3m）宮城県仙台市にある山です。元来この山は山頂に一本松があり、標高は6.05mだったのですが、東日本大震災の津波によって山ごと流されてしまい、標高が3mになってしまいました。それにより日本一低い山となりました。でも今は2位となっています。
・天保山（4.53m）大阪府大阪市にある山です。昔はもっと高く、1971年の時には7.1mだったのが現在では4.53mにまで標高が低下してしまいました。原因は高度成長期のあと、地下水をくみ上げ過ぎによって地盤沈下を起こしたからです。東日本大震災で日和山の標高が下がるまでは天保山は日本一低い山でした。ただし、二等三角点のある山としては日本一低い山です。
・蘇鉄山（6.97m）大阪府堺市にある山で、一等三角点のある山では日本一低い山となっています。
・大潟富士（0m）秋田県南秋田郡大潟村にある山…と言っていいのか分かりませんが、国土地理院の地形図に掲載されている日本一低い山です。「なんで0mなのに山なんだ」と感じますが、村全体が海抜0m以下になっているため、頂上がちょうど海抜0mでも山の形をしているのです。この山の特徴は、富士山の1000分の1の大きさで、3.776mの高さがあります。そして山頂の標高が0mになるように造られました。
このように日本一低い山といっても自然の山なのか、人工的に作られた山なのか、また定義などによって変わってきます。なので断言できませんが、皆さんはどの山が日本一低い山だと思いますか。
