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なんで九州は高速バス王国になったの?

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写真はwikipediaから参照 西鉄バス

九州はバス王国とよばれています。なぜなら高速バス網が至る地域に張り巡らされており、JRや私鉄を移動手段の主役になっているからです。特に福岡ではあまりのバスの多さに驚きました。交差点に立ち顔を上げると、前方には西鉄バス、右を見ると西鉄バス、左を見ても西鉄バスって…「なんでこんなに西鉄バスが走っているんだよ」と不思議に思ったほどです。

 

さて、九州ではなぜ高速バスが多く走っているのでしょうか。簡単に言えば利益があるからでしょう。民間企業は利益が出ないとどうしようもないからです。であるなら、どうして鉄道に比べて高速バスの利用者が多いのでしょうか。それはJR九州の線路がクネクネしすぎているからです。海岸線に近い場所を通っている地域が多く、海岸線が湾曲していると並行するように線路もカーブを描きます。そのため直線距離に対して余分な時間がかかってしまうのです。

 

また、九州の真ん中には九州山地があり、横断するには渓谷に沿ってうねうねと線路をかけています。そのためスピードが出せないため、余計に時間がかかってしまうのです。縦断なら福岡~熊本~鹿児島のように九州新幹線が走っていますので時間的に見れば圧倒的に鉄道が有利になります。

 

バスに話を戻しますが、高速道路は線路より後に作られていて、2都市間をできるだけ直線的になるように建設されました。そのため高速バスはJRよりも早く着くことが可能になり、走行距離が短い分、運賃を安く抑えることが出来たのです。となると、利用者は時間早く、値段安い高速バスに流れてしまいますね。このように鉄道は地形的な要素によって高速バスに対抗するのが難しくなっていったのです。

 

また、高速バスの高頻度運転も利用者を増やす結果になっています。西鉄バスで見てみましょう。

博多~北九州(平日106往復、土休日94往復)

博多~熊本(平日81往復、土休日85往復)

博多~長崎(平日56往復、土休日59往復)

博多~佐賀(平日39.5往復、土休日38.5往復)

博多~大分(平日24往復、土休日28往復)

博多~宮崎(毎日21往復)

博多~鹿児島(毎日13往復)

このほかにも多数の路線があります。主な都市間の便数をあげました。すごい本数ですね。九州がバス王国と言われるゆえんです。

 

今回は九州のバスに関しての話でしたが、JRを含む鉄道事業社、またバス事業者にはコロナの影響によって経営が難しくなっています。今は大変な状況ではありますが、お互い切磋琢磨しあって頑張って生き残り、コロナ明けには元気な姿を見れるといいですね。

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